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機材の製作や修理作業内容など、ゆっくり適時更新中。
エフェクターボード作成(ありまっち)
今回は熊本では多くの人が知っているベーシスト、ありまっちさんからエフェクターボード作成依頼をいただきました。
色々と納期面で大変でしたが、何とか乗り越えて納品完了できました。

基本コンセプトはプロベーシスト「日野“JINO”賢二」さんのエフェクターボードのシグナルフローを踏襲という事で、ご本人のワイヤリングを判りやすく教えていただきました。
必要なペダルを揃え、自身が使いたいペダルもこの中に加えてワイヤリングしていきます。
   ボード配線図
これを実現するために電源やボードなど用意してくれとお任せされたので、必要な電流量やサイズを検討して用意しました。
エフェクターボードはPEDALTRAIN PT-CLP-SC Classic PRO
電源にはVITAL AUDIO POWER CARRIER VA-12
をチョイスして、今後の拡張性にも配慮しています。

配線にはソルダーレスケーブルを使い、組み立て後に引っ張ったり曲げたりしてストレスを与えても、接触不良が出ない事をケーブルテスターでチェックしてから組み込む念の入れようです。

まずは各エフェクターへ電源を供給して確実に立ち上がることを確認し、暫く通電しても発熱など問題ないと判断してから組み込みをします。
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ここで納期の問題が発生。
ペダルトレインのボードがどこにも在庫が無くて、日本国内の楽器販売店在庫をチェックして最短納期のところで発注していました。
話がそうなった詳しい経緯は存じませんが「JINOさん本人が九州ツアーでこのボードを使いたいと言うので間に合わせてくれないか?」と言われ…
使いたい納期にボードの入荷が間に合わないので、急遽ボードと同じサイズにコンパネを切って上記配線図のボードを作成する事にしました。
塗装コンパネはありまっちさんに持ち込みいただき、細かいサイズの調整などを行いペダルの配置や間隔を打ち合わせ。
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その打ち合わせがまとまったら全集中・全速で組み込みまして動作チェック。
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EBSのコンプレッサーは高さを上げて踏みやすくするために、エフェクター用のアルミケースをゲタにしてかさ上げしています。

そして配線図を見ると、ベースのインプットはボリュームペダルに、ボードの出力はラインセレクターLS-2のアウトプット端子となりとてもアクセスが悪いなと思いましたので入出力をまとめるジャンクションボックスを作成しています。
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LS-2のループBにはベースシンセSY300を接続する事もあるという事でジャンクションボックスに接続用の端子を引き出し。
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ジャンクションボックスから電源供給も出来るようにパワーサプライからの配線をつないであるので、外部接続機器にも配線がまとまった状態で接続できます。

ループBのリターン端子にプラグが接続されていない場合はセンドからの信号をスルーでリターンへ戻すようになっていますので、未接続でも音が出ないという状態にはなりません。
アンプのセンドリターンと同様の処理ですが、このジャンクションボックスではTRSのステレオ信号も扱えるように作っています。
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ケースのグラウンドはインプットジャックに接続して、他ジャックのグラウンド端子はループを避けるためにケースグラウンドからは分離させています。

ツアーに間に合わせるために急いで組んだ上記ボードで無事にツアーを乗り切っていただきました。

ツアー終了後にボードが戻ってきましたので、用意できているペダルトレインに再び組み直します。
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ボードサイズはコンパネと同じなのですが、配線類を裏側に逃がす事でスペースを作りましてスティング宮本さんのシグネチャードライブペダルである「究極」をEBSコンプレッサーとOC-3オクターバーの間位置に追加組み込みしました。

ペダルトレインはペダル設置面が傾斜しているのですが、それでも配置的にME-50Bのスイッチが踏みにくいと感じましたので高さを上げるためにスイッチの上に両面テープでスペーサーを接着。
(3Mの超強力両面テープを使用しているので、捻るような余程の力を加えないと剥がれないと思います)
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EBSコンプレッサーにはStudio GREAMオリジナルのフットスイッチカバーを装着し、踏みやすさを向上させています。

そして、ボードから「究極」だけ外して持って行くことがあるという事で、外した状態でもボードが使用できるように一工夫。
メスメスのアダプタージャックを用意してあり、ペダルを外したらケーブルをアダプターの両側に差し込みます。
(写真では途中までしかプラグを差し込んでいません)
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サプライケーブルの外側は+9Vが流れており、付近のエフェクターケースに誤って触れるとショートしてしまいますので、サプライケーブルも絶縁出来る差込口を用意してあります。
勿論、この位置に他のエフェクターをつないでも良いですね。
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エフェクターボードはプレイヤーごとに異なり2台として同じものがないので、毎度頭を悩ませます。
暗いステージでも設置や撤収がし易いような使い勝手と、演奏中に操作がし易い点は大事です。
しかしその上で勿論音質も犠牲にすることなくしっかり組んでいきたいと思います。

5/18(火)にJINO SOLO&Session@Bar CIB熊本でまた来熊される予定です。
(新型コロナウィルスの感染拡大状況によっては延期や中止の可能性もあります)
その時にまたこのボードは使用されるのでしょうか…
それは楽しみでもありますが、ノントラブルでありますようにとハラハラしてしまう自分がいます。



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Studio GREAM Artisan(Drive Pedal)をリリースします!
今回は久しぶりにリリースしました新しいドライブペダル Artisanです。
JCM900~JCM2000系のサウンドを目指して開発しましたが、サウンドコントロールの幅を広げたり、私の好きなLAスタジオミュージシャンらが出してそうなサウンドテイストが加味されたモデルになっています。
開発時に音決めしていくとどうしても製作者の好みがいつの間にか入ってしまいますね。

そんな開発中の話を常連のお客様にしたところ、音も値段も聞いていないのに「1台発注するから作っておいて」とありがたいファーストオーダーをいただきました。
これはやたらな物を作れないぞといつも以上に引き締まりました。
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ケース加工と塗装を行いますが、塗装は「TUBACCAのような雰囲気に紫を加えてほしい」という希望でしたのでこのような色味になりました。
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ウレタンクリアを吹くので仕上がり時はもっと色合いはハッキリしてきます。
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ノブはマーシャルスタイルにして完成しました。
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Artisanは職人という意味なのですが、本体のノブでも多彩なサウンドメイクが出来ますし、試された時は是非手元のギターボリュームによるシームレスなサウンド変化を体感していただきたいです。
クリーンからディストーションまで滑らかにボリュームコントロールだけで変化します。
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今までStudio GREAMのペダル内部基板は生基板をエッチングして穴あけして…と手作業で作成していたのですが、今回からはKicadを使って基板をデザインして業者へ発注しました。
ソルダーレジストや穴サイズなども含めてより精度が安定した基板になりますので、今後は基板エッチングは1台しか作らないような限られた場面でしか行わなくなりそうです。

そして通常カラーとして作成しようと考えていたのは実はこの色なのです。
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LEDはフットスイッチリングが光るようにしましたが、初期ロット限定になっちゃうかもしれません…
見た目は良いと思いますが、なかなかに作りにくかったのです。

色合いとしてはメタリックシルバー下地に黒の墨流しを基本として、遠目から薄ーくゴールドも吹いています。
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見る角度で色合いが変わるので、是非実物を見ていただきたいと思います。

裏面はちょっとハンマートーン風にしてみましたが、こういう丸の集合が気持ち悪いという人もいます(バーズアイメイプルの杢目とか)ので、次からはケース上面と同じ仕上げにしようかなと思っています。
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そんなこんなでもう一回り大きな裏蓋がありますね…
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こちらも開発中の試作段階で試していただいたところ、「音はこれで良いから2台が1つのケースに入っていると出かける時にこれ1台で済むと思う」と言われて完全に2台をパッケージした仕様を作りました。
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Artisan2とベタなネーミングですが、作成は非常に大変でした。
基板を2階建てにしたり、スイッチによる切り替えのため多数の配線本数…
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内部には依頼主様のお名前を記入した完全ワンオフモデルとなっていますが、ご依頼があればお時間をいただいて都度作成します。

最近自らのチャンネルを立ち上げ、機材レビュー動画を挙げているおけいはんさんにこのArtisanをご紹介いただきました。
   
手元ボリューム操作のサウンド変化はありませんが、本体のコントロールだけでもキャラクターが大きく変わる事はとても伝わるかと思います。
見られましたら、是非チャンネル登録と高評価をしていただけると私も嬉しいです。



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FERNANDES TEJ Mod GLAMOROUSモデルの作成
今回はなんだかんだで半年以上かかってしまった作業ですのでやっと記事にする事が出来ました。

布袋さんの使用されている特徴的なG柄と呼ばれる模様の入ったギターがありますが、そのラインを彫り込んでスワロフスキークリスタルを並べたグラマラスモデルという物がありまして。
市販はされていないが、ファンとしては欲しいですよね。
それで、同様のものを加工して作ってほしいとお問い合わせいただきました。

当初はお客様所有のTEJをお預かりして加工する予定でしたが、中古で良さそうな個体を手配して加工する事になりました。
入手した時には多くの打痕やタッチアップ、塗装のスレなど見受けられる状態でした。
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今回のリフィニッシュは手軽に出来ないためボディトップだけの作業でコストダウンをせずに、一旦全ての塗装を剥がして塗り直す事にして傷も全て消して仕上げる事にしました。
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結構あちこちにぶつけて、黒い塗料でタッチアップした跡が散見されます。
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トップコートクリアも白濁している部分がありましたので、これらも綺麗になると新しいギターみたいになるでしょうね。
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ネックはボディに比べて綺麗だったので塗装はしていませんが、今後フレット交換などの作業時にネック裏をリフィニッシュする事も出来ますね。
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指板のローズウッドが茶色だったので、黒ステインで指板を何度も染めてエボニー風のカラーにして、フレットすり合わせを行いました。


それではまずはボディトップに彫り込むラインをトレースしていきます。
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ラインの基本的な位置はお客様から借り受けたZODIACのHTモデルから転写しつつ、使用するスワロフスキークリスタルに合わせて幅を微調整しています。
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部分的にテンプレートも作成しつつ、トップのラインを掘り終わりました。

その後にボディの塗装を剥がしてリフィニッシュ。
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貼り合わせたアルダー材の材色が異なりますが、黒の塗り潰しなので問題にはなりません。
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シーラーを塗って、カラー塗装の準備。
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彫り込んだライン部は白、トップ面は黒という塗り分けで仕上げてあります。
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この状態でも十分格好良いのですが、大変なのはここから。
磨いた塗装には傷を付けないように気を付けつつ、1個1個手作業でスワロフスキークリスタルを貼っていきます。
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乾燥までに時間が取れ、位置の微調整がし易いのでジェルネイルトップコートで貼り付けていきます。
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全て貼り付けたらスワロフスキー以外の部分をマスキングして、ウレタンクリアを薄く吹き付けて剥がれ防止を行っています。

乾燥後に部品類の組み付けを行います。
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ピックアップにはヴィンテージのEMG-SA(本体から直接ケーブルが出ている旧ロゴ)を使用し、電装部品は一式新品で組み直しています。

写真を撮るのが難しいぐらいギラギラに輝くので、ステージではとても目立つでしょうね。
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スワロフスキークリスタルが飛び出さないギリギリの辺りを測定して掘り込み深さを決めていますので引っ掛かり感もありません。
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コントロールパネルはファンならやっぱりアルミですよね。
これもアルミ板から削り出し作成しました。
アルミ無垢だと経年で腐食してしまうので、保護のためにクリア塗装を施しておきました。
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ボディバックもしっかり塗り直しているので完成時には傷は一切ありませんが、これから使用に伴って新しく刻まれていくのが楽しみです。
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市販されていない仕様なので、セッションなどに持って行っても他のギターと被る事がなくとても個性的なギターが出来たと思います。
今回はギター本体から当店で探して用意しましたが、お持ちのギターを持ち込みで同様の作業を行う事も出来ますので(作業は大変ですが)興味のある方はお気軽にお問合せ下さいませ。
頑張ってまた作ります!!




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年始のご挨拶とキャンペーン
2021年、明けましておめでとうございます。

昨年は誰も予想しなかったコロナウィルスの蔓延により、世界的に大きなダメージを受けた年でした。
その中でも対策して生きていかねばならないのですが、ことさら音楽業界もライブが出来ないなど我慢を強いられる年だったと思います。
まだまだ収束が見えない状況ですが、感染拡大予防のために外出したらうがいや手洗いの徹底、マスクの着用などを心掛けていきましょう。


なんて堅苦しい挨拶はそこそこにですが、実はこの2021年は諸々ありまして年賀状の発送を控えさせていただきました。
年賀ハガキには割引クーポンを付けていたのですが、それが今回は無い事になります。
それで、スタジオご利用のお客様限定になってしまいますが、割引料金を設定する事にしました。

個人練習は1人500円/時間
3名様以上のグループ利用はお会計から500円OFFします。
特に申請は要らず、お会計時に自動的に値引き処理します。
1月末日までの期間限定となります。


とはいえなかなか大勢で集まる事は憚られる状況ではございますが、各々が感染拡大防止に配慮しつつ是非この機会にスタジオをご利用いただけましたら幸いです。



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GIBSON MV-Ⅱの全体調整&ノイズ処理
今回は何とも珍しいGIBSON MV-Ⅱの全体調整&ノイズ処理です。
1981年~1984年の4年間だけ作られた知られざるギターで、GIBSONがテレキャスターやストラト(MV-Ⅴ)を作ったらこうだ!というようなギターですね。
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2ハムバッカーですが、ミニスイッチでコイルタップする事でネック側コイルが生きる2シングルとなります。

Candy Apple Red MetallicもGIBSONでは珍しいカラーですね。
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ヘッド形状は角度付きでノンリバースのファイヤーバードのようなスタイル。
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ボディもネックも全てメイプルで作られているので、実は見た目以上に重量があります。
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フレットとナットが交換されているとの事で入手されたそうですが、フレットエッジには引っかかりがあり、バリバリと引っかかる感じでしたので、これは面取り必須ですね。
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国産のTOMブリッジに交換されていましたが、オリジナルは3ポイントトップアジャストTOMブリッジというタイプが使用されていました。
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リアピックアップはポールピース自体がアルニコマグネットを用いてFENDERシングルスタイルの作りになっている新開発ハムバッカー。
フロントはヴェルベット・ブリックという名前のハムバッカーでしたが、なかなか情報が見つかりません。

ピックガードを開けてみると、3シングルのMV-Ⅴと共用のキャビティザグリが見受けられます。
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塗装の下に炭素系導電塗料が塗り込まれていましたが、この個体に関してはグラウンドに接続されておらずラグ端子だけ残されていました…
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ヴォリュームポットからジャックへつながるシールド線は、まさかの絶縁されておらずミニスイッチに絡みついています。
これではショートするのも必然なので、組み直し時にはしっかりと絶縁処理しましょう。
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塗装の下にある炭素系導電塗料まで削り落してから、改めて導電塗料を塗っていきます。
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アースラグ端子で確実にグラウンドへ接続します。

ピックガード裏側にはアルミシールドテープを貼って、アッセンブリを組み直し。
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ハウリングが目立つとの事でピックアップを確認してみるとワックス含浸がなされていないようでしたので、この機会にワックスポッティングも行いました。

3WAYのピックアップセレクタースイッチは接点クリーニングを行い再利用を試みましたが、接触不良が出るので結果的にはこの後で交換となりました。
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お持込みいただいたコンデンサの表示は0.01uFとなっていますが、実測0.023uFになっていましたのでひとまずこのまま使用する事にしました。

フレットエッジのバリも落として、面取りを行い、やっと柔らかい握り心地になりました。
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全体的に手垢や汚れがこびりついていたので、コンパウンド入りワックスで汚れを落として綺麗にしています。
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とても個性的なギターですが、いかんせん重い(笑)
サウンドはオールメイプルによるタイトでよく伸びる硬質なキャラクターですので存在感のあるサウンド、同社のRDなどにも近い雰囲気でした。





という作業を2017年春先に行ったのですが、その後また大幅改造という事で2020年冬に再び作業させていただきました。
今回はピックアップをP90に変更するために、ボディ加工&ピックガード新規作成という内容です。

P90ピックアップを収めるにあたり、ピックアップキャビティの干渉する部分を切削するために寸法出しを行います。
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切削したら導電塗料が無くなる部分が出てきますので、改めて塗り直しておきます。
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今回悩んだのは今までのハムバッカーはピックガードマウントに対し、P90はボディへのダイレクトマウント。
そのまま載せようにもザグリが深すぎて弦との間隔が適切に確保できません。
そのためキャビティ内にネジ止めするピックアップマウントスペーサーを作成してみました。
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フロントとリア用で厚みや形状を変えていますが、P90を固定するネジ穴とマウントスペーサーをボディに固定するネジ穴を持った削り出し部品です。
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センターラインを割り出して、ピックガードとの位置も確認しつつスペーサーを取り付けました。
各2本の皿ネジでボディへ固定しているので取り外すことも簡単です。
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フロントは月桂樹材を使用。
   IMG_6302.jpg
リアには適切な厚みの材が手持ちに無くて月桂樹材を2枚貼り合わせて作っても良かったのですが、より硬質なパドゥーク材を使ってみました。
(硬くて削るのがかなり大変でしたし、粉塵は人体に害があるのでマスク必須)
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オリジナルピックガードから外周形状とネジ穴位置をコピーし、ピックアップ位置はP90サイズで開口した型板を作成して挑みます。
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コントロールはヴォリューム&トーンとなりますが、ノブ位置を変更したいとの事でここで一旦打ち合わせ。
コントロールキャビティラインを意識しつつ、演奏しやすい位置をオーナー様に確認してもらって開口位置を決めました。
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決めた開口位置にポット用の穴を開けたら、裏側にシールドテープを貼ったのちに配線。
ミニスイッチが無いだけで、なんかとってもスッキリしてしまいましたね。
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元々の位置よりも少し離れた位置に設置した2つのノブ。
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ピックアップセレクターを切り替える際にも指が当たりにくい位置を探して決めた、オーナー様用のオリジナル位置。

歴史上は存在しなかった仕様ですが、思いのほか綺麗に収まって格好良いのではないでしょうか。
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サウンドもオールメイプル材よるものか、フロントも抜けの良いウォームなサウンドで「P90の方がハムバッカーよりも合うじゃない!」と感じたサウンドでした。

全体的にワックスをかけたり、ネック反りや弦高を合わせて完成。
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納品その日に早速スタジオ練習で試していただきました。

早速の感想をいただきましたのでご紹介させていただきますね。
受け取り後、逸る気持ちを抑えつつ早速バンド練習で試奏開始。

・・
・・・
・・・・もうね、最初からP-90の搭載することを基準に設計されたような、全く無駄のないサウンド!
フロントは懸念していたムームーする事は全く無く、むしろ'54のLes Paulを彷彿させるような芳醇な中音域に切れのある高音域。こちらのタッチを十分に余すことなく出音してくれます。
リアは太すぎることなく歪ませればハムバッカーのような音の分厚さで、クリーントーンはシングルコイル特有の繊細さを持ち合わせています。
'54のLes Paulのピックアップの位置を参考にしながらピックアップの位置を入念に決めたのが功を奏したのか、それともManaに元から付いていたP-90が大当たりだったのがわからないけれど、等価交換で手元を去ったBuckBurstよりも更に上を行くサウンドで、バンド練習中、もう内心小躍りしっぱなしで逆に演奏に集中できてませんでした(汗)

P-90搭載により、今回ピックガードから内部配線まで全て新規でのやり直しとノイズ処理も丁寧にされていることも合わさってか、大音量や普段の歪みでも全くハウる事はありませんでした。





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