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機材の製作や修理作業内容など、ゆっくり適時更新中。
GRECO STをベースにCOODERCASTERを作成
今回はGRECOのストラトをベースにRy Cooderさんの特徴的なストラト"Coodercaster"を作りたいというご依頼をいただきました。
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ネットを探すと色んな人が同様の物を作ろうと試行錯誤されていますね。

こちらは本人使用の実機↓
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持ち込みいただいたのは70年後半か80年代頭ぐらいのGRECOのストラトで、今やジャパンヴィンテージ扱いされているようなギターですね。
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ラージヘッドのローズ指板でネックエンド側にロッド調整口があるという条件で探すと意外に無いのですよね。

フレットは細く低いヴィンテージタイプで摩耗も見られましたが、スライドをメインにするギターなので今回はフレット交換はせずに作業を進める事になりました。
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重量のあるセンボディはスタンダードな3シングルキャビティですが、前オーナーによってか導電塗料が塗られていました。
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ここに特徴的なピックアップを搭載するとこのような位置関係になるので、それに合わせてボディザグリやピックガード作成を行っていきます。
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本人使用機のようなピックガード材が見つけきれなかったため、タイガーストライプはどうか?と提案させていただき素材を手配しました。
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ヘッドも同様の柄になるようにするため、厚みの異なる2種類の素材を用意しました。

ノーマルのストラトピックガードの形状を基本に、特徴的なピックアップ形状に合うように型板を作成していきます。
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オーナーに型板を確認してもらったら「フロントピックアップの位置をもう少し下げたい」という事になり、その部分を修正した型板を再度作成し、出来上がった型板を元にピックガードを削り出しました。
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ピックアップ裏側の突起がボディに干渉しないようにザグリを入れたり、本来のストラトの位置とは異なる位置にセレクタースイッチを配置したいために、若干ザグリを入れています。
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導電塗料も炭素系から銅フィラータイプへ塗り直しをするので、導電塗料も極力削り落しておきます。
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マスキングをして導電塗料を塗り込んで乾燥したら組み込んでいきましょう。
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ボリュームポットやコンデンサなどプリワイヤリングされたテレキャスター用アッセンブリもお持込みいただきましたので、配線長さの調整程度で無事組み込みも完了。
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ヘッドはストリングリテーナーの穴を埋めた後に研磨して塗装を除去して脱脂。
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0.8mmのタイガーストライプシートを強力両面シートで貼り付けて、外周を加工しました。
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フレットや指板のエッジもいつものように面取りを行いつつ、弦高は若干高めにセットしました。
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フロントピックアップはノーマルストラトのフロントとセンターのちょうど中間ぐらいの位置で、ピックガードにボルト&ナットで完全固定取り付けで高さ調整は無しとなっています。
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さすがにブリッジミュートは出来ないので、ピックで弾くというよりは指弾きするスタイルになるかと思いますが、ボリュームやトーンのコントロールでも色んな表情が出せて面白いピックアップの組み合わせだなと感じます。
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ボリュームノブなどはポット間の狭さを考えて小径のマーシャルスタイルノブにしてみましたが、この辺りは今後好みに合わせて変更されていくかもしれませんね。

いつも過去に手掛けた事がないようなチャレンジングな内容の依頼ばかりのオーナー様なので、とても頭を使いつつも楽しく仕事をさせていただいております。
問題はこのハードウェアとヘヴィウェイトボディが組み合わされた楽器重量のため…
ストラップで吊るして立って弾くにも肩がこりそうな点でしょうか(苦笑)
重量級のレスポールカスタムほどではありませんが、ストラトのイメージからすると重いですね。


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YAMAHA CPX1200のピックアップ交換
今回はYAMAHAのエレアコであるCPX-1200のピックアップシステム交換を行いました。
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元々アンダーサドルピエゾピックアップとオリジナルプリアンプの組み合わせではありましたが、
「フィンガーピッキングスタイルでのボディヒットサウンドが出ないので何か方法がないか?」とご相談いただきました。

純正プリアンプにはチューナーは勿論、イコライザやエアー感を調整するコントロールなども搭載されてなかなかの高機能。
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弦の音は綺麗に拾ってくれるのですが、確かにボディヒットは全然希望に満たないサウンドでしたので、今回はピックアップもプリアンプも全て交換する事になりました。

エンドピンジャックもアッセンブリで交換となりますので、取り外していきます。
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ショルダー部分には単三電池×2本を収めるバッテリーボックスがありましたが、新しいシステムでは9Vバッテリーなのでこれも撤去します。
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プリアンプユニットを撤去したらこの穴をどうするかが問題ですが、手が入れられるのでピックアップ取り付け作業はし易いですね。
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サドル下にピエゾピックアップが敷き込んであるものだと思っていたら…
サドル一体型ピックアップだったので新しくサドルも作成する必要が出てきました。
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しかしヤマハのサドルは幅が広くて…オクターブピッチは合わせ易いのですがGIBSONやMARTIN近似値サイズのラフカット素材ではちょうど良いサイズの物がなく、遥かに大きなTUSQのブランク材から削り出して作成しました。
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サウンドホールの縁部分に両面テープでヴォリュームなどのコントロールパーツを取り付けて…
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ピックアップやジャックなども配線して取り付け完了。
今回チョイスしたのはL.R.BaggsのiMIXという2ピックアップをブレンド出来るシステムです。
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アンダーサドルピエゾで弦の音を拾い、高感度ピエゾピックアップであるiBEAMでボディヒットを拾う事が出来ます。

ボディ側に若干の切削加工は必要でしたが、バッテリーボックスは9Vタイプを取り付けました。
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プリアンプにはバッテリースナップが直付けされていましたので、バッテリーボックスからの配線もバッテリースナップを使いました。
そのためハンダ付け無しで取り付け取り外し出来るようになっています。


そして問題のプリアンプを取り外した穴をそのままにしておくわけにはいきませんので…
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アガチスの板材を煮て柔らかくしてから、ボディ側面の曲りに合わせて作成した木型で挟んで曲げ加工して作りました。
プレスしたまま乾燥するのを待って厚みやカド部分のRなど仕上げの成形と塗装を行い完成。

蓋の裏側にはスポンジを貼ってありますので、ボディと当たって嫌な音が出ないように配慮してあります。
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ボルトナット2本で取り付けしてあるので、メンテナンスの時はドライバー1本で簡単に取り外す事が可能です。
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全体的にワックスをかけて納品となりましたが、これからボディヒットの傷がどんどん増えていくのだろうなと思うと、それはそれで楽しみです。
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このピックアップシステムのサウンドも気に入っていただけたようですが、更なる音作りの深化のため今後も機材のご相談をいただけると幸いです。



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NOBRAND STRAT TYPEの改造
今回はお預かり時の全体写真を撮り忘れておりますが、オーナー曰く60年代前半のFENDERネックと、エイジド加工が施されたストラトタイプボディの組み合わせという事ですが、製造年を特定できそうな物が殆ど無いので私も詳しくは何とも言えない状態でした。
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導電塗料が塗られたボディのキャビティが見えますね。
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今回はこのギターのリアピックアップをハムバッカーへ換装します。

1950年代頃のオイルペーパーをワックスモールドした古い(1950年代前半頃)コンデンサが使用されていましたが、測定してみると容量抜けが甚だしく…
トーンポットにBカーブが使用されていたりと、色々なんだかなぁという状態でしたので、必要な部品は交換させていただく話になりました。
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このリアシングルコイルのキャビティをザグッて…
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ハムバッカーが入るサイズに加工します。
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その後に露出した木肌を隠す意味も含めて導電塗料を塗り直します。
ブリッジをGOTOH製に交換する関係上、アームハウジングが干渉する部分も追加で切削を行っています。
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ピックガードを切削しても良かったのですが、戻せなくなる事とコスト高になる事を鑑みてミントグリーンカラーのSSH配列で開口されたピックガードを手配して、汚し加工などを行いフィッティングしました。
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ピックアップは元々搭載されていたSheptoneのstratocaster pickup(AB CUSTOMかALNICO BLUESかまでは判別できませんでした)のフロントとセンターを移植して、リアにはお持込みいただいたSeymour DuncanのTB-4を搭載。
リアとセンターのハーフポジション時には、ハムバッカーのアジャストポールピース側が生きて、かつハムキャンセル効果を得ながらシングルコイル同士のサウンドになるように配線。

ハイポジションで弦落ちすると悩まれていたので、弦間ピッチを11.2mmから10.8mmに変更すべくGOTOHの6点留めシンクロトレモロへ交換しています。
サドル高さ調整のネジは汗や埃によるサビ付きを予防するために、ステンレス製ネジに交換してセットアップ。
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お預かり時には指板の端スレスレを通っていた1&6弦が内側に入ってきて演奏性が向上しました。
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その他に、フレット擦り合わせやナット溝の調整、指板横のエッジ面取りなども行ってセットアップさせていただきました。
以前にフレット交換された仕上げがあまり綺麗ではなく、本心ではフレット交換を行いたい状態でしたが…ひとまず擦り合わせを行い、今後の課題としてフレット交換のご提案をさせていただきました。
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しかし、ヘッド割れのダボ打ち補修やオーバーラッカーが施されていて、かつネックエンドのDATEスタンプも無かったため60年台前半のネックかどうかの確証は持てませんでしたが、とにかく目の詰まったエボニーのような黒々したローズウッド指板は素晴らしい状態でしたので、これからも演奏機会が増えると良いなと思います。


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KORG D3200のオーバーホール
今回は今はメーカーサポートも終了してしまっているKORGのハードディスクレコーダーであるD3200のオーバーホールです。

オーナー様はこの操作性をとても気に入っていらっしゃるとの事で、自宅用や持ち出し用など複数台を所有使用されています。
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スライドヴォリュームやプッシュスイッチなど、消耗部品の動作が怪しくなってきていますので、今回はそれらの交換をメインに作業を行いました。
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数多くのネジやナットを外してメイン基板を取り出してから、フェーダーやタクトスイッチなど交換する部品を取り外します。
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動作不具合が見受けられる部分の交換でも良いのでしょうが、ここまでバラすのにはかなりの数のネジ類を外す必要があるので、消耗部分は保守交換も含めて全て交換する事になりました。

フェーダーは純正と同じ部品を特注で入手する事も出来ますが、購入個数が少ないため価格が跳ね上がってしまいます。
そこでノブを取り付ける部分が5mm短いだけの差である同メーカー製のレギュラー品を使ってコストを下げる事にしました。
ノブも問題なく取り付け出来ますし、操作感などは差は感じられません。
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そしてこのD3200は発売当初は40GBのHDDが搭載されていましたが、途中から80GBへ容量が上げられました。
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このD3200は80GBのHDDが搭載されている時期のモデルですね。
しかしインターフェースがIDE接続(PATA)で、今や昔の規格で、交換部品も高騰しています。
PATAからSATAへ変換するアダプターも売られていますが、試してみてもどうにも認識してくれず、240GB程度のSSDも認識せずに困りました。
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探し回り、同メーカー同規格の新品160GBハードディスクを入手して換装しました。
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250GBのHDDまでは認識した例があるようですが、試しに買ってダメだったら返品という訳にもいかないし、価格と性能の安全パイで容量を倍で留めました。
作業前に作成しておいたリカバリディスクを使ってシステムファイルを再インストールして無事使用出来るように復活しました。
持ち出す用途だからSSDが使えると音もしないし振動にも強いので良いのですが…
webを探してみても、このD3200にSSDを認識させた情報は見つけられませんでした。

しかし長く使っていくためにも、今後機会を見て何か策があれば試させてもらいたいなと思っています。




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DigiTech Whammy-Ⅱの修理
過去にWhammy-Ⅱの修理やモディファイは定期的に行っておりますが、今回は北海道からお問い合わせいただきました。
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外観のコンディションは良いペダルですが、お預かり時にはガリやノイズが酷くてとても使えない不安定状態。

インプットヴォリュームのポットはガリや接触不良など不具合が出るメジャーなポイントですね。
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内部に洗浄液を流し込んでみましたが接触不良が回復しなかったので、基板付けからパネル取り付け式に交換します。
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その他、電解コンデンサ交換と共にインプットジャックとWETアウトジャックも接触不良によるガリが取れなかったので、こちらもパネル取り付け式に変更交換しました。
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2つあるフットスイッチにはタクトスイッチという部品が使用されていますが、これも数回に1度ぐらい接触不良が見受けられたのでこの際に交換させていただきました。
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生産効率を考えると基板直付けが便利なのでしょうが、固定方法を工夫しないとこじるような力が加わってハンダ割れにつながったりするので取り扱いには注意が必要ですね。
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今回はよく使う部分はパネル取り付け部品を使用して強度アップを図ることで安心して使用出来るように修理しました。
メイン回路に不具合が起きていなくて良かったです。

納品後にお喜びのメールをいただき、身が引き締まります。


WHAMMY 2、本日無事に受け取りました。
早速の早速、音出ししてみました。
とにかくビックリです!!
このペダルを繋いでこんなクリーンなサウンドは本当に久しぶりで、ただただ感動しかありません!
なんだか音痩せも全くなくなった気がします!!
内部のテクニカルなことは正直分からないのですが、音質、操作性、つまり今回の仕上がりには大大大満足しております。
ユーザーとして、不安定だった両ジャックががっちりなったことや、gainノブの操作性向上など、嬉しいこと三昧です!!

この度は何とお礼を言ったらいいか分かりません。僕には感謝しかないです!
しかもこんな早く仕上がるとは!
実は来週ライブで日々リハが続いており、この迅速さはこの上なくありがたい次第です!!

僕は生粋のPHISHファンで、Treyには根っから陶酔してます。なんてったって黒ワーミーなんです!

田中様 本当にありがとうございました。
また、何かあった際は相談させて下さい!
何卒よろしくお願いいたします。
ありがとうございました。


新しいワーミーの方がレイテンシーや電源問題など使い易い事は否めませんが、黒ワーミーでしか出来ない事もあるでしょうし「これを使いたい!」というプレイヤーの気持ちにも応えていきたいので、お困りの際はお気軽にご相談下さいませ。



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