機材の製作や修理作業内容など、ゆっくり適時更新中。
DCジャック取り付け・他
今回は電池駆動のみのエフェクターにDCジャックを増設しつつ、修理も行ったという内容です。

まずはBIG MUFF "Rams Head"です。
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過去にポット、スイッチ、配線材などが交換されているように見えますね。
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電池のON/OFFスイッチは配線が取り外されていました。
しかしここで注意すべき点が!
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バッテリースナップの赤い線がINPUTジャックへ、黒い線が基板へつながっています。

これはポジティブグラウンド仕様のエフェクターだという事で、アダプタージャックは取り付け出来てもパワーサプライを使用する際には注意が必要になります。

今回はこのスライドスイッチの右下辺りにDCジャックを取り付けてほしいという希望で承りました。
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しかし最初に状態チェックのため音を聞いてみたら、どうもあの暴れるようなパワーが無い…
電解コンデンサがダメになってこのような症状が起きた例が過去にありますので、確認してみましたら案の定!
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特性も安定しているBOX型フィルムコンデンサと、出力部分の10uFはMUSE FGへ交換して補修しました。
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DCジャック取り付け穴を開口し、配線を行うと共に配線材も交換してトゥルーバイパスにしました。
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DCジャックは電源スイッチの斜め下に設置したいとの希望に従って開口しています。
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いわゆる内部では-9Vで動作する回路になっているので、各出力が独立したフルアイソレート式のパワーサプライであれば他のエフェクターと混ぜても電源供給できますが、そうでない場合はこのペダル用に9Vアダプターを用意する必要がありますが電池以外の電源選択肢が出来たのは良いことだと思います。

次にFUZZ FACE(BC109CシリコンVer.)です。
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IN&OUTジャックの間にDCジャックを設置したいという希望に則って寸法出しと開口を行います。
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内部を見てみると、ポットはひとつ交換されているようです。
また電池が中で転がるのでショートの危険性もあり、怖いなぁと感じました。
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DCジャック取り付けと併せてIN&OUTジャックも新品交換しました。
この回路は一般的なネガティブグラウンド方式なので、何の問題も無くサクッと作業完了。
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電池も内部で転がらないように固定するスポンジを貼ってみました。

DCジャックを取り付けた部分のケース肉厚があったために2台のペダルで異なる部品を使用していますが…
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DCジャックと言っても形状違いで何種類かは在庫しているので、その中で適時合う物を選ぶという感じです。

このようにエフェクターにDCジャックを取り付けたり、LEDを追加するなども可能ですのでお気軽にお問い合わせ下さいませ。


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DUNLOP DVP-3のモディファイ
今回はDUNLOPのDVP-3というヴォリュームペダルにバッファを内蔵するというモディファイです。

ペダル外観は一般的によく見る仕様ですね。
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エクスプレッションペダルとしても使えるようになっています。
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中はパッシブなので、ジャックとポットというシンプルな作り。
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このペダルはポットをギアではなく薄い金属ベルトで動かす構造になっていて、滑らかな操作感が特徴ですね。
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小型の半固定抵抗とスイッチでエクスプレッション回路のミニマムボリュームを設定出来るようになっています。
そしてかかと側にはペダルの稼働トルクを調整できる機能も備わっています。
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このヴォリュームペダルの前にVisual SoundのPure Toneというバッファをつないでいたそうで、これを内蔵出来ないか?というお問い合わせでした。
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内蔵する事も出来たのですが、これはオリジナルのままで残して回路をコピーして作りましょうか?と回路図も起こしましたが…
打ち合わせをすすめるうちに、Studio GREAMオリジナルのバッファを搭載しちゃいましょう!という話でまとまりました。
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作業途中写真がなくて恐縮なのですが、いきなり完成です。
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DCジャックをケース側面に設置しつつ、オリジナルのバッファ基板を作成しました。
オペアンプ2個を使用していまして、トランジスタ入力とFET入力のサウンドをミックスしています。
2回路のオペアンプならば大抵の物へ差し替えも出来るので、微妙な変化ではありますが好みのオペアンプに交換して使う事も可能です。
接続順は、
INPUTジャック→バッファ→ペダルポット→OUTPUTジャック
となっています。

ボード内のスペースを省略する事も出来たし、サウンドチューニングの余地もあるので、これからより活躍してもらえると嬉しいですね。



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Electro-Harmonix BIG MUFF π(Rams Head)の修理とモディファイ
今回はElectro-Harmonix BIG MUFF π(Rams Head)の修理とモディファイ作業です。
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時期によって部品定数や文字色やノブなど様々な違いがあるBIG MUFFですが、その中でも人気の高いRams Head期のものです。

音量が上がらない、との事で修理の依頼をいただきました。
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中は基本的にオリジナル部品のようですね。
トランジスタには2N5088が使用されている個体です。
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4つある電解コンデンサ(入出力デカップリングと、増幅段でダイオードと直列に入っているフィルタ)が全てNGになっていました。

1uF(=1000000pF)のコンデンサを取り外してチェックすると、コンデンサ成分は0で、2.3Vも電圧降下するダイオード的な挙動を示したり…
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大幅に容量が抜けてしまった状態だったり…
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測定出来ない破損状態だったりと、4つとも全てダメでした。
その他の抵抗やトランジスタ、ダイオードなども全て測定して、問題無しを確認しました。

今後の不具合が出にくいように、メタライズドフィルムコンデンサで置き換えました。
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出力段のコンデンサだけは容量が大きかったため電解コンデンサであるMUSE FGを使用しました。

このペダルは電池のみの電源供給ですが、電池のON/OFFスイッチが搭載されています。
(昨今のペダルはINPUTジャックにプラグを差し込むと電池がONになる機能を持たせてある事が多い)
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一般的なDC9Vのアダプターも使えるようにしたい、との事で、このスイッチを撤去してDCジャックを増設しました。
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アダプターが使えるようになると、極性間違いや電源ノイズに起因する問題対策のために、保険も兼ねてパスコンとダイオードは電源ラインに必ず入れます。
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IN/OUTジャック、バッテリースナップ、フットスイッチ交換を行い、ワイヤリングもトゥルーバイパスに変更しました。
フットスイッチの右側には基板が増設されていますが…

スイッチ交換と共にLEDも設置したのでした。
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「LEDの穴あけ位置もお任せします」と一任されたので、元々のデザインを壊さずにLEDを設置出来るように考えた結果、ここになりました。
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エフェクトONで眩しすぎないぐらいの明るさで点灯するように流す電流を制限していますので、消費電力もごく僅かです。
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サウンドも轟音というか爆音というか、厚い音の壁が飛び出してくるようなキャラクターが復活しました。
アダプターでも駆動出来るようになり、(穴あけ加工などは躊躇する事もありますが)コレクターではなくプレイヤーには嬉しい仕様になったと思います。



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Stewart-MacDonald ノブ/アンカープラーの補修
今回は工具の話です。

アメリカにある楽器関連の工具や材料などを幅広く扱うStewart-MacDonaldで以前に購入したノブ/アンカープラーなのですが…

サビまくって木材にしっかりと噛みこんだ古いギターのブリッジアンカーを抜いたところ…
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あまりの食い付き具合にプラー本体が曲りました…
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1.6mm厚のスチール角パイプを加工して作られているクローだと思われるのですが、これを曲げるとは…恐るべし!!
クローだけの購入が出来ず、本体ごと買い直すと約1万円かかるので…
車の整備をしている友人に頼んで補強補修をしてもらいました。
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叩いて形を整えた後に、上下に鉄板を溶接して板厚を増してあります。

アンカーを抜くのとノブを抜くクローはサイズが違うので、使う時に交換していたのですが…
「毎回取り替えるのは面倒だなぁ」と思っていたので、補修後に本体も作成する事にしました。
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ホームセンターでM10のボルト&ナットや塩ビパイプジョイントなどを購入して組み合わせます。
塩ビパイプは長過ぎたので必要な長さにカットして、内部のリブも削ってあります。
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ノブを抜くのは軽い力で済むので蝶ナットでも事足りるのですが、アンカーは固着している場合もあるので…
友人がTハンドルも作成してくれました。
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これでアンカー抜き作業も安心して行えますね。

仕事の合間にこのような工具の補修や加工も行って、より仕事がし易いようにしています。



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MXR DISTORTIONⅡの修理・改造
今回はMXR DISTORTIONⅡの修理と改造です。

突然電源が入らなくなり、バイパス音も出ないようになったと修理依頼をいただきました。
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電源ケーブルは度重なる屈曲のためか被覆が破れて簡単に断線しそうな状態でヒヤヒヤ。
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動作確認をしてみると、AC100Vから降圧する電源トランスの二次側から出力されておらずトランス不良と判断。
念のため、トランス以降に本来かかっているであろうDC19Vをかけてみると問題なくエフェクトがかかりました。
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基板への配線は電源ラインだけで、他は全てコネクタにまとめられているので基板の取り外しは難しくないですね。
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このスペースに収まる同スペックのトランスがどうにも見つけられなかったので、オーナー様に「一般的なDC9Vで使えるように変更してはどうでしょう?」と提案させていただきOKが出ました。
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内部はDC15Vで動作している構造なので、基板上のトランスと電源ラインの電解コンデンサなどを撤去してから昇圧回路を組み込みます。

DCジャックはエフェクターでは定番の2.1mmのタイプをチョイス。
元々は電源ケーブルが通っていた穴にDCジャックを取り付けようとすると、ジャック本体がケースの裏蓋と干渉するのでジャック側のケースと当たる部分を削ったり、スペーサーで逃げを作ったりと色々やっています。
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トランスがあった部分のスペースに昇圧回路をインストールして、19Vを基板に供給するように調整しました。
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基板に供給された電圧は7815レギュレーターでDC15Vに安定化されます。
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DCジャックにはブリッジダイオードを組んでおきましたのでアダプターの極性も関係無しではありますが、交流を供給するとリップルが取りきれないコンデンサ容量なのと、出力電圧が上がる分レギュレーターの負担(=発熱)が増えるので、基本的にはBOSSなどのエフェクターに使えるDC9V電源で使用されれば安心です。
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ジャックやナットの緩みなどもチェックして完成となりました。
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AC100Vを使うエフェクターでも内部トランスで生成している電圧や電流量によってはこのように変更する事も可能です。
真空管を使っている場合や内部で両電源になっている場合はまた違う難しさがあるので要検討ですが…

「音は気に入っているけど、正直なところ毎度電源コンセントを使うのは面倒!」というペダルも活躍の場が出来るかもしれませんね。



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