機材の製作や修理作業内容など、ゆっくり適時更新中。
WHAT パワーアンプの修理
長らく更新が滞ってしまいました。

今回はWHATというメーカーのパワーアンプを修理しました。
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このメーカー、調べても全く情報が入手できず…見た目はVHTの2150風な佇まいです。

当然の如く回路図も見つけられなかったのでパターンを追って回路を調べました。
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中身は前オーナー?によって尽く部品交換されていましたが、イモハンダや部品の固定が甘かったりネジが無かったりと素人改造的な状態でした。

これを安く入手したとの事で、メンテナンスのために持ち込まれたのです。
それでは細かく見ていきましょう。

抵抗はRMGのカーボンコンプだったりTOICHIのオイルペーパーだったりと人気の部品を使っていますが、如何せん取り付けが良くない。
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電源のコンデンサはギチギチでビニールテープが汚く貼られていました。
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高電圧がかかる場所だけにこれを見ると怖くなります。

グレーのシールド線にはハンダゴテで被覆が溶けた跡が多々ありました。
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ジャック部分はグラウンドのリフトスイッチが付いているのに、絶縁ジャックでは無いものに交換されていたため、全く機能していません。
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グレーのシールド線もショートしかねない危険な取り回しです。

真空管ソケット部分のアップ。
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ここの配線もフックアップワイヤに交換されていますが、配線が間違っていて片側チャンネルが上手く機能していませんでした。
出力管のソケットはまぁまぁ良いかな、といった感じですので、若干の手直しで済みそうです。

真空管は12AX7Aと5881ですが、全てソヴテックの物が使われていました。
これらはまだまだ大丈夫そうなので再利用します。
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コンデンサは全て交換、配線も修正し、劣化したネジを新品に交換したりして高い耐久性を求めて作業しました。

完成後の全体写真。
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信号経路のコンデンサは特性を揃えたスプラグ社製オレンジドロップに交換。
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発熱する中での使用なので、温度に対する安定性と音質のクリアさを狙っています。
シールド線も改めてひき直しています。

問題の電源整流部。
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全てニチコン製の105℃対応品で統一して交換。
振動で遊ばないようにコンデンサ-基板間はホットボンドで固定します。

これはボリュームやトーン回路部分。
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ここも配線がショートしていたので、全てやり直しつつ長さを揃えました。
取り付け時には緩み止めの内歯ワッシャーも追加してあります。

ジャック部分はノイトリック社の絶縁ジャックに交換。
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グラウンドリフトも機能するようになりました。
予算の関係で片側チャンネルだけジャック交換になりました。

改めて完成全体写真。
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真空管ソケットへの配線はビーメックスSに変更。
間違っていた配線も当然修正してあります。


完成後に行ったチェックでは、当初発生していたハムノイズも減少し、トーンコントロールもしっかり効くようになりました。
大きな音では鳴らせない状態でのチェックなのですが、これは良いアンプだと思います。
私も欲しいと思いましたが、腰痛持ちなので重さが一番のネックですね。

フロントパネルの汚れを奇麗に落とせば、まだまだ十分に使える機材として蘇りました。


今回のオーバーホールは部品代含めて30000円でした。


このメーカーの情報をご存じの方がいらっしゃいましたらお知らせいただけましたら幸いです。


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