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機材の製作や修理作業内容など、ゆっくり適時更新中。
NEXT DD-1200/MODULATION DELAYの修理
前回のWHATアンプに引き続き、ラック機材の修理です。

NEXTというメーカーのDD-1200というモデルです。
MODULATION機能を搭載したDELAY SAMPLERといった機能です。

   DSC07175.jpg

検索しても全然情報が出てきません。
しかしそのサウンドは摩訶不思議の一言!!
とてもハイファイでは無いアナログディレイなのですが、ピッチの変調や揺れが、昨今の機材では見受けられないぐらい個性的です。
   DSC07177.jpg

このDELAYにしか出ないサウンドが好きで、直して使い続けたいとの事で持ち込まれました。
特に壊れていた訳では無かったのですが、ジャックの劣化による接触不良とノイズの多さが気になりましたので念のためメンテナンスをする事になりました。

内部を開けてみましょう。
   DSC07178.jpg

整然と並んだチップに対し、力技で取り付けられたコンデンサや配線が目を惹きます。

チップは今となってはプレミアも付いてしまっている物のオンパレード!!
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部品単位で売ったとしたら結構な値段になりそうです。


こちらは部品交換後のフロントパネル基板
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LEDが暗く、ON/OFFが判別しにくい輝度でしたので、高輝度タイプに交換し、視認性アップ。

電源部分のコンデンサは容量抜けもあり、イモハンダも見受けられたのでニチコン製に交換しました。
   DSC07263.jpg

電源部分には3端子レギュレーターという部品があります。
これは安定した電圧を作るための素子なのですが、動作説明は割愛します。
その動作をする際にこの素子は熱を発するのです。

基本的には放熱器を取り付ける事が多いのですが、発熱量が少ない使用方法の際は放熱器を省力する事もあります。

このDELAYの中にも多数の3端子レギュレーターが使用されているのですが、放熱器が省力されているものもいくつかありました。

しかし長時間の使用時には結構な熱を持ってしまい、触れなくなるほどでした。
故障するほどではないのでしょうが、心配なので放熱器を取り付ける事にしました。
   DSC07264.jpg

手前の2つ並んでネジ止めされている部品がその3端子レギュレーターです。
放熱器がネジ止めされています。
スペース的に余裕が無かったので、放熱器の側面に新たにネジ山を立てて取り付けました。
しっかり冷やすには容量不足ですが、長時間のランニングテストでも安心して触る事が出来るぐらいに放熱していますので効果はあるでしょう。

その他、全てのジャックは内部の端子を磨いてクリーニングしたらガリも無くなりました。
明らかにサーッ!といたノイズが消えたので、メンテナンスした甲斐がありました。

全体的に欠品しているネジなども新たに用意して組み上げました。


これからもガンガン使って、またくたびれたらメンテナンスしますのでよろしくお願いします!!





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