機材の製作や修理作業内容など、ゆっくり適時更新中。
FENDER USA AMERICAN DELUXE STRATOCASTERの全体調整
今回はFENDER USA AMERICAN DELUXE STRATOCASTERの全体調整です。
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熊本のみならず、九州や関東でも精力的にライブを行うtinpei氏のギターです。

レースセンサーピックアップが搭載されている、暫く前のモデルですね。
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お預かり時には埃が溜まり、錆も浮いていたブリッジ周り。
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フローティングさせない設定になっていましたが、今回はフローティングでセットする事になりました。

シャーラー製ロックペグとLSRローラーナットの組み合わせでアーミング時のチューニングの狂いを減らすようなコンセプトが見てとれますね。
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フレットエッジや指板エッジは少し角張っているのでいつもの面取りを施していきましょう。
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ボディ裏にはステッカーやサインがいっぱいです。
消さない程度にワックス掛けを行います。
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トレモロスプリングはRAW VINTAGE製を5本入れてありました。

ネックを外してみると…ポケットに貼られた多数の管理シール。
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ネックジョイント面の平面なんて無視したような状態ですね。
シールは奇麗に除去して合わせ面の平面調整を行って、ネジ穴の面取りも行います。

アッセンブリキャビティはズドン!と四角形にくり抜かれたスタイル。
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多くのピックアップレイアウトに対応できるような生産性ゆえですが、ボディ中心部の木材がより少なくなってしまうので、強度やサスティン面でデメリットを感じてしまいます。

ピックガード裏側のワイヤリングはぐちゃっとした感じでしたし、コントロールも変更するのでひとまず全て外します。
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フロントPUのトーンはノーマルのハイカットトーン、センターとリアPUのトーンはTBXコントロールが採用されていました。
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ひとまず全バラシの上で導電塗料を塗っていきます。
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ピックガードアッセンブリはこのように組み直しました。
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ピックアップはWILDE USAのNFシングルセットですが、リアには出力の高いモデル(L-298SL)を採用しました。
コントロールはマスターヴォリューム、マスタートーン、ターボブレンダーという配線になっています。
ターボブレンダーとは、フロントピックアップを他のピックアップに直列で足していくコントロールで、ファットなトーンが得られるワイヤリングです。

指板エッジやフレットエッジも面取りを行って、フレット自体も磨きました。
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ブリッジも全バラシで磨きあげた上で改めて組み直してあります。
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クロームメッキされたベースプレートにはクリーニングと共にコーティングしてあり、汚れの再付着を抑制します。

トレモロはフローティングでセットする事になったため、スプリング本数を減らしつつ調整しています。
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この辺りは3本がベスト!という訳ではなく、フローティングさせる量とスプリングのテンション、弦のテンションによるバランスが取れるところを探して調整します。

全体的にワックス掛けを行って完成です。
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チューニングはオーナーの使用用途により、全弦半音下げとなっています。

新作アルバムのレコーディングに使用されるかもしれないのですが、その前にはピッチの安定性の面でフレット擦り合わせも行った方が良さそうな感じですね。



お問い合わせは下記メールアドレスまでお気軽にどうぞ♪


Custom Instruments & Repair
Rehearsal Studio
Studio GREAM

mail to → info_gream@ybb.ne.jp
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TOP GUITARS サンプルストラトを展示中!
以前にTOP GUITARS ST-TYPE"楓"の全体調整という記事を書きましたが、そのストラト製作の元になった、同社のサンプルギターをStudio GREAMでレンタルしております。

ホワイトアッシュとスワンプアッシュを貼り合わせたハイブリッドアッシュボディ、板屋楓/ウェンジネック、インディヴィジュアライズド&ツースロットキャビティ…しっかりとしたコンセプトに基づいた、ストラトの概念が変わるストラトです。
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写真では判りにくいのですが、トップのホワイトアッシュにはフレイムのような杢が出ています。

ボディバックにはスプリングによる木部減少を避けるため、ハイテンションスプリング2本分のスペースを掘った、ツースロットキャビティとなっています。
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ネック材は凄まじく目の詰まった板屋楓に、ベースなどで採用例が多いウェンジ指板という組み合わせ。
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ネック厚が厚いとしっかりとしたローエンドが得られるため、ヘッド裏面とネック厚がほぼ同じです。
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しかしVシェイプにする事で、ネックのエラ部分が手に当たらなくなり、暫く弾いていると以外にも問題無く弾けるようになってくるのです。
手に取られた方は最初は「ネック太い!」と言われますが、暫く弾いていると大して違和感を感じなくなるとの感想が殆どです。

ネックジョイントプレートはジュラルミン削り出し。
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ピックアップはWILDE USAのMICRO COILセットを採用。
マスターヴォリューム、ハイカットトーン、ローカットトーンというコントロールになっています。
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出ていない音を出そうとアンプやペダルでブーストすると不自然なサウンドになります。
このギターはハイエンドもローエンドも凄まじく出てきますし、それが弦を鳴らしきったサウンドなのです。
出過ぎている部分はカットして音作りをする「引き算の音作り」が出来るように設計されているのです。

ブリッジのベースプレートもジュラルミン削り出し。
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全体的に弦振動に関わる部分から鉄部品の使用量を減らすようなコンセプトが見てとれます。

一般的なストラトは、その木材の無いが故のミッドの抜けたサウンドだったりするのですが、このストラトは…ストラトの形をしたテレキャスターやレスポールのような「ごんぶと」なトーンです。
それでいてレスポンスは驚異的に速い!
7月21日までのレンタルとなりましたので、気になる方はそれまでにStudio GREAMで試してみて下さい!
ストラトの概念が変わりますよ!!

そして、TOP GUITARSは基本オーダーメイドでの工房です。
このストラトを弾いて、同じ物を作る訳では無いので「自分の好きなサウンドだったらもっとこう…」とイメージを膨らませてみて下さい!
TOP GUITARSの代表は偏屈で口も悪いけど(笑)しっかりとした仕事をしてくれる人ですよ。
猫好きに悪い人はいません。


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