機材の製作や修理作業内容など、ゆっくり適時更新中。
STEINBERGER TYPEギターのピックアップ交換
今回はSTEINBERGER TYPEギターのネックとブリッジ、FERNANDES SASUTAINERシステムなどを持ち込み、某工房でボディを作成して組み立てたオリジナルギターのピックアップ交換作業です。

作業前の全体像を撮影するのを忘れていますが…
FERNANDESオリジナルのリアハムバッカー(VH-401?)をEMG社の89に変更したいという希望でした。

作業前のキャビティ配線は詰め込みましたの状態。
配線作業は不得意なようで…
・バッテリーは常にONになっている(本来はジャックからケーブルを抜くと電池OFF)
・3wayピックアップセレクターはフロントとリアのみ使える配線で、センターは搭載しているのに鳴るように接続出来ないと言われたらしく、キャビティ内で絶縁されていました。
(オーナーはセンターも使えるようにしたかったそうです)
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サスティナー基板の上にある四角いトランス(黄色い帯がある物体)はこの写真の向きで取り付けるならば右上に位置するのが本来。
かといって正規の位置に取り付けようとするとキャビティ内スペースと開いているスイッチ穴の関係で入らない…
つまりボディ製作時にサスティナー基板の取り付け向きを解っていなかったのかな、と思わざるを得ないのです。

オーナーもこの向きで馴れちゃったからこのままで大丈夫、という事で今回は向きの修正はしませんでした。
上記のように色々と思うところがあるギターですが…

ピックアップやその他の部品をひとまず組み込んだ状態はこちら。
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EMG 89なので、ヴォリュームポットを引き上げるとシングルコイルモードになるように配線しています。

この時の配線完了写真はこちら。
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配線の取り回しは気を付けたつもりですが、EMGのソルダーレスコネクタケーブルは長さの調整が出来ない(しにくい)ので、どうしても部分的にグチャッとなっちゃう箇所がありますね…

この状態で音出しをしてみるとセンターピックアップだけシングルコイル特有のジーというノイズが目立ちまして…
その事をお伝えしたら作業内容に若干の変更があり、センターもEMG SAに交換してしまう事になりました。
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サスティナー基板上には電源ONで点灯するLEDが付いているのですが、これも焼けていたため交換。
しかしそれだけでは直らず、基板上の保護ダイオードも焼損していたのでそれも交換したら点灯するようになりました。
   021.jpg
裏蓋に点灯確認用の穴を小さく開けて電装系は作業完了です。

その他にネック調整や弦高はもちろん、特徴的なブリッジのフローティング調整も行って、納品となりました。
今までお蔵入りしていたギターだそうですが、これを機にまた使ってもらえるようになると良いですね。


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YAMAHA SN-1 sonareの全体調整
今回は以前にもYAMAHA SFX-1の調整YAMAHA SFX-1の大幅改造のご依頼をいただいたお客様より、これまたレアなYAMAHA SN-1 sonareの全体調整依頼をいただきました。

シースルーグリーンが鮮やかな個体ですね。
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内部配線はグチャッと詰め込まれていますし、ポットやコンデンサは過去に交換された跡があります。
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このようにポット背中のグラウンド部分にハンダ付けがしっかりされていない事って多いです。
出力の低いコテだとなかなか温まらないのですが、この部分の付け方でハンダ付けの習熟度が判る気がします。
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ブリッジは同社のオリジナルブリッジであるROCKIN' MAGIC PRO3が搭載されていました。
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ボールエンドを切らずにセットできるフロイドローズブリッジみたいなもので、個人的には好きなブリッジです。
が、今回もオーナーの希望でGOTOHのロック式ブリッジである1996Tに交換となりました。

キャビティザグリの後部がブリッジの弦をロックするためのネジ頭と接触するため、結局はテンプレートを用いて切削してから目止め塗装を行いました。
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ピックアップ下などのキャビティには導電塗料塗布が既に完了しています。
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接触不良の多い純正スイッチはOAK社のレバースイッチに交換しています。
ポットは今回はBOURNSの選別した物をチョイス。
トーンコンデンサは再利用です。
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セレクターの配線はセンターピックアップと前後のハムバッカーが選択されるハーフトーン時には、ハムバッカーの片側コイルがキャンセルされる(ヤマハ的に言うと)バイサウンドシステムにて結線しています。

ブリッジのザグリは6弦側に若干広めの隙間が見えますが、これは元々のROCKIN' MAGIC PRO3のベースプレートが1996Tよりも大きいためです。
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ピックアップはフロントがDIMARZIOのDP227(Liqui Fire Neck)、リアはDP228(Crunch Lab Bridge)をお持込みいただき搭載しました。

指板とフレットのエッジは定番の面取りを行っています。
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しかしこの指板はとても目の詰まった漆黒のエボニー材で、この時代はこんな材が普通に使えていたんだなぁと思うと凄い事です。

全体的にワックスがけを行っていますので、お預かり当初よりは光の反射のコントラストがはっきりしたと思います。
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まだまだこれから現役で使用できるコンディションになったので、是非沢山アーミングしつつ活躍してくれると良いですね。


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FENDER MEX MARK HOPPUS JAZZ BASSの全体調整と改造
今回はFENDER MEXICO MARK HOPPUS JAZZ BASSの全体調整と改造です。
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ジャズベースと言っていますが、殆どプレベと言っていいスペックのベースです。
ピックアップカバー表面にはオーナーによって黒いテープを貼ってありました。

ガツンと高いナット溝や外形だったので、ここは要修正です。
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指板エッジも若干は面取りされている印象ですが、もっとしっかりと削っていきます。
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そしてこのピックガードを削って、ジャズベースのようなメタルプレートにコントロール部を変更したいという希望でした。
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ブリッジも一般的なタイプとは取り付けのネジピッチも異なりますが、ここもバダスⅡに交換したいとの事で、ネジ穴開口も行う事になりました。
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弦裏通し構造ですが、バダスⅡブリッジになるため、今後この穴は使用しない事になります。
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全部ばらしてノイズ処理の準備を進めていきます。
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ブリッジ部分には既にバダスブリッジ用のマウント穴を開口完了した状態です。
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右側の5個並んだ穴がバダス用ですね。

そしてピックガードは切削して、アッセンブリの組み込み。
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初期2ノブ仕様ジャズベースのコントロールプレートを持ち込んでいただきました。
ヴォリュームポットは再利用ですが、プレートの穴がひとつ余るためメクラ蓋で塞いであります。
蓋を付けた位置にポットを設置したかったのですが、ボディ側の切削が必要になるため、今回は見送りとなりました。

作業は進んで、ナット溝や外形も整えた状態です。
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ナット溝が高過ぎると、チューニングを合わせても押弦したらピッチがうわずったようになるので、ビリ付かない程度に低くセットします。

指板やフレットエッジも面取りを行って柔らかな握り心地になり、オーナーにもお喜びいただけました。
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コントロールプレートは皿ネジで取り付けるために面取りを行ったり、クロームメッキクリーナーで磨いたりして取り付け。
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バダスブリッジも奇麗に収まっています。
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サドル上には弦溝を切って、弦振動をしっかりと受け止められるようにしています。

ワックス掛けを行って完成です。
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今まであった演奏していない時の「ジーッ!」というノイズも殆ど聞こえなくなり、重量のあるブリッジに交換した事により、ぼやけない低音域が出てきたベースになりました。
他にはない、自分だけの1本になった事にお喜びいただけた様子で、私もやり切った満足感があった仕事でした。



前回は上記のような作業を行ったベースですが、今回は更にピックアップの増設とサーキット変更を行うことになりました。
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ピックアップに貼られていた黒いテープが剥がされていますが、おそらくはSEYMOUR DUNCANのロゴが嫌でテープを貼られていたのかなと推測します。
剥がした代わりにロゴは削り取られていましたが、削った跡が目立つので、最終的には見た目に馴染むように作業をしていきます。

今回はNORDSTRAND PICKUP / MM4.2をお持込みいただきまして、ボディにザグリを入れて搭載するという大手術なのです。
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既にザグリも導電塗料の塗布も終わっていますね。
梅雨の時期に天気を見ながら作業しているので時間との勝負なのです。

コントロールキャビティもオリジナルとは異なり、部分的に深く掘り足しています。
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これは、今回のピックアップ増設に伴って、ヴォリュームを初期のジャズベースのように2段積みスタイルにしたいとの事でしたので、その部品を収めるためにはボディ側を削るしかなかったのです。
しかし部品が入るだけの最低限の切削量に留めています。
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コントロールは2段積みの上段がプレベピックアップのヴォリューム、下段はミュージックマンタイプのヴォリューム。
元々ヴォリュームにしていたポットはトーンポットになりました。
トーンとジャックの間に増設されたスイッチは、NORDSTRAND PICKUP / MM4.2のコイルワイヤリングをシリーズ/スプリット/パラレルに切り替えるスイッチです。
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NORDSTRAND PICKUP / MM4.2の取り付けにはスポンジだけではなく、スプリングも併用することにより経年でスポンジが弾力性を失ってもピックアップの高さ調整が行えるようにしてあります。
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またネックの反りや弦高等を調整して、ワックスをかけて完成です。
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当初のシンプルな状態から、多彩なサウンドヴァリエーションを持つベースに進化してきましたね。
これから益々手放せない一本として歩んでくれると良いなと思います。



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