機材の製作や修理作業内容など、ゆっくり適時更新中。
FENDER JAPAN PB62-90の全体調整・ノイズ処理
今回はいつも鳥取県よりご依頼いただいているお客様より、新しく入手されたFENDER JAPAN PB62-90の全体調整・ノイズ処理でご依頼をいただきました。
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コンディションを確認した上で、やっておいた方が良い作業をお見積りと共にご提案し、予算と併せてチョイスしていただいております。
フレットの端が部分的に浮いている箇所があり、手に引っかかるし高さは揃っていないしでしたのでフレットエッジの補修作業は必要ですね。
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コントロールノブは再使用可能でしたが、ドーム状のメタルノブが良いとの事で今回は交換を行う事になりました。
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内部パーツも交換されていましたが、とにかくハンダ付けが汚い!
ピックアップからのリード線も継ぎ足したりでおかしな事になっていましたので、配線自体を交換して修理していきましょう。
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作業途中写真が一切無くて…撮り忘れましたが導電塗料を塗ってアッセンブリを組み直した状態です。
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ポット、ジャック、コンデンサは交換。
18AWGのOFC線でグラウンドラインをがっちり接続し、ホットの配線は80年代のクロスワイヤを使用して組みました。
ピックアップの配線は柔軟性や取り回しを考慮してBELDENの8503に交換をしてあります。
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ナット溝は摩耗が目立ち、解放音だけビリ付く症状が出ていまして、本来ならフレット交換とナット交換推奨なのですが今回はナット溝を埋めて嵩上げする事での対応になりました。
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フレット浮き部分は圧着補修した後で軽くすり合わせを行う事でレベルが揃いました。
しかし全体的なフレット摩耗が目立つので、早めに交換を検討いただけると良いですね。
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ドーム状のメタルノブに交換しました。
元々はアルミノブだったため、白っぽい粉がふいたような状態になっていましたが、真鍮ノブになったため操作の重厚感も増した感じです。
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頻繁にノブを操作する方には手触りなどは大切ですね。

全体的にワックスをかけて、調整完了です。
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過去にも何本もギターやベースの調整依頼をいただいておりますが、パンチのあるサウンドに仕上がったので、またこのベースも活躍してくれると良いなと思います。



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Jim Dunlop crybaby 535Qのノックダウン
Jim Dunlop社のcrybaby 535Qというワウがありますが、このペダルをケース変更ノックダウン作業という内容でご依頼をいただきました。
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現行535Qは9V動作となっておりますが、今回持ち込まれたペダルはそれよりも以前に販売されていた18V駆動の物でした。
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回路的には9Vでも動作するような作りなのですが、内蔵ブースターのゲインとヘッドルームを増すために取られた仕様だと思われます。

535Qの特徴でもあるワウレンジを選択できるロータリースイッチが目立ちますね。
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基板上にある2つの可変抵抗器は、左側がワウのQをコントロールするもので、右側はワウ回路後段に接続されているブースターのゲインをコントロールするものです。
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この基板などをアルミダイキャストケースに移植するためにケース選定してレイアウトを考えます。
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実際に部品を当てがって、測りながら穴あけ位置を割り出していきます。
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基板を固定するスタッドポストを、ネジロックを塗ってケースに取り付けたあとで、表に見えるネジ頭をパテで埋めて研磨してケース表面のデコボコも含めて平滑化します。
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これはまだ塗装のための下地研磨前の状態です。



途中写真がありませんが、ラベルデザインして塗装し、乾燥したら組み立てます。
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元々はブースターが常にONになっている回路ですが、このブースターだけ独立して使えるように基板パターンを変更して配線してあります。
右側のスイッチがブースターで、左がワウのON/OFFです。

色合いはFacebookの背景色みたいな青色という指定でした。
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内部は基板を2階建てにする事で収めています。
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電源は外部から供給のみのDC9Vで、真ん中のジャックにアダプターを接続します。
極性はセンタープラスでもマイナスでも対応するようにしてありますが、DC9Vだけは守って下さい、という感じですね。
一般的なエフェクター用アダプターであれば問題はありません。
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そしてワウ基板の下に、9V入力からDC18Vを最大1000mAまで取り出せる昇圧基板が隠れているのですが、この18V出力を取り出すジャックを2口設ける事で、ボード内の他のコンパクトエフェクター(アナログの歪みペダルやブースターなど)に電源供給が出来るようにしてあります。
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(袋に入ったままですが)昇圧基板はこんなに小型ですが、スイッチングノイズの問題も無くてとても高性能です。
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このように、「こんなの作れる?」と気軽にお問い合わせいただき、作り上げるのはチャレンジングですが楽しいですね。
ただ、現行の535Qだと基板サイズが大きくなってしまったので収めるためには基板をカットしたりしないとならないので大変そうです。



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P-PROJECT PUM-4の全体調整・リフィニッシュ
今回は時間が空いてしまいましたが、同じお客様より2本のPUM-4の作業依頼をいただきましたので、まとめて記事にさせていただきます。

一本目はメタリックシルバーの個体。
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ヘッドもマッチングヘッドですが、赤やオレンジなどのカラーがお好みとの事で、リフィニッシュする事になりました。
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指板とフレットエッジは標準状態ではやや角張っていますので、面取り作業も行います。
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JJマウントされたバルトリーニピックアップは今回はお持込みいただいた他のメーカーに交換します。
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純正のコントロールは各PUのヴォリュームが2段積みで、トレブルとベースの2段積み、ミドル、プリアンプのON/OFFスイッチという構成でした。
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塗装を剥いだ状態はこのようにアッシュの木目がハッキリした物でしたので、希望に従ってシースルーレッドへ変更する事になりました。
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ネック側もエンド部分とヘッドフェイス部分はボディとマッチングカラーにするために塗装準備を進めます。
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塗装完了後に組み込んだ状態がこちら。
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当店の環境では赤色が綺麗に撮影できないようで、写真ではボディとヘッドの色合いが異なる感じですが、綺麗に色合わせされています。
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GOTOHの軽量なRESO-LIGHTシリーズペグにオーナーが交換されていました。

指板やフレットエッジも面取りを行い柔らかいグリップに仕上がっています。
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ピックアップはEMG-Xシリーズを搭載。
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ナチュラルなサウンドでアクティブ臭さが少ないピックアップだと感じました。

コントロールキャビティには、元々炭素系導電塗料が塗られていましたが、より高いノイズシールド効果を狙って銅フィラーの導電塗料に塗り直しています。
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EMGのローパスフィルターポットや2段積みヴォリュームなど、インピーダンス変更に伴って部品交換しています。
プリアンプやイコライザは再利用し、プリアンプのON/OFFスイッチも配線はやり直しましたが、機能はそのまま踏襲しています。




続いてこちらは鮮やかなオレンジ色が目を惹く一本です。
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ピックアップ交換をしようとしたところ、ネジを折ってしまい、除去出来なくなってしまったとの事。
ピックアップ交換を行うためにも、このネジを抜いてまたネジが打てるように直さないとなりません。
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ポットとスイッチの穴も取り付けたい部品の径よりも一部は大きく拡大されていましたので、一度埋めて再開口する事にしました。
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今回はノイズ処理と共に、アギュラーのOBP-3プリアンプへの換装も行います。
電装系は殆ど全て交換という感じですね。
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電池ボックスはオリジナルは9V用ですが、OBP-3は18V駆動も対応するので…
なるべくコストアップしない範囲で電池2個入れられるように手を考えます。
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ピックアップキャビティの折れたネジを除去して、ボディと同じマホガニー材で作ったプラグを埋めて、トリマーで表面を整えました。
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同時にキャビティ内の塗料を削り落して導電塗料を塗ります。
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ネックジョイント部のネジ穴を面取りしたり、全体的にワックスをかけたりして組み込みに備えます。
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電池を縦置きではなく、横向きに2個重ねる事でギリギリ収まる事を発見し、バッテリーキャビティの蓋に隠れる範囲で切削して搭載。
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電池ボックスを増設しない分、切削コストだけで済みました。

コントロールはOBP-3の定番に従って、マスターヴォリューム(プリアンプON/OFF)、ピックアップバランサー、ミッド(ミッドフリケンシー切り換え)、トレブル/ベースのスタックポットという内容です。
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フレットや指板エッジは毎度の事なのですが、滑らかに面取りしているのでこの個体も同様に施工しておきます。
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ピックアップは日本国内ではラインナップの無いSeymour Duncanのジャズベース用モデルですが、本国サイトを見ると日本に入っていないモデルがこんなにあるのか!と驚く品揃えです。
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ヴィンテージテイストとは異なるモダンなサウンドだと感じましたが、ノイズも少ないしとても使いやすいサウンドでした。

全体的にワックスがけしたり、弦高調整など基本的な調整もしっかり行って完成です。
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同じモデルを数本所有されるぐらい好きなようですが、使い分け出来る状態にキャラクター分けされていてとても面白いなと思います。



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