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機材の製作や修理作業内容など、ゆっくり適時更新中。
NEXT DD-1100の修理
今回はNEXT DD-1100の修理作業です。
当ブログで以前に紹介しましたNEXT DD-1200/MODULATION DELAYの修理を見られてお問い合わせをいただけました。

DD-1200はラックタイプでしたが、このDD-1100はフロア型モデルです。
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AC100Vで電源供給し、内部で音声信号ラインの素子を駆動する±12Vと、各種マイコンを動作させる+5Vの3種類の電圧を生成してありました。
   IMG_5863.jpg
動作が不安定という事でご依頼いただきましたが、お預かり時にはバイパス音すら出ないし、エフェクトオンに至ってはノイズすら出ないという故障状態でした。

外側の黒いスチール折り曲げケースの中に、基板などアッセンブリユニットを抱えるスチールフレームが入っているという強度に優れた構造をしていました。
   IMG_5864.jpg
しかし組み込みは簡単とは言えず、当時の製造ラインでの苦労も想像できるようなデザインでした。

基板3枚が階層状に設置された構造で、作業中は基板を押えておかないと作業スペースが確保できない、など必死でしたので内部写真が殆どありません…

3.6Vのニッカド電池は完全に死亡していて充電をしてくれなくなっていました。
今後また修理やオーバーホールをする際に部品の入手性を鑑みて、ソケット&しボタン式充電電池を使用する事にします。
   IMG_5866.jpg

AC100Vの電源ケーブルにはケース部分の一番屈曲を繰り返される部分に断線気味症状が発生していたので、一部切断して接続し直しておきました。
   IMG_5865.jpg

内部動作は±12Vと+5Vの三種類の電源で動かしている構造でしたが、そのうち+5Vと-12Vが生成されていませんでした。
電源部分にあるコンデンサとレギュレーターが壊れていたのでこれらを交換して無事に動作電圧が生成されてひとまず動くようになりましたので、細かく症状の確認を進めていきます。
   IMG_5868.jpg
このフットスイッチはあまり荷重をかけると壊れてしまうような華奢な部品でしたが、まだ普通に入手が出来るので、今後交換する場合でも安心です。
今回は破損などの故障はなかったので、内部接点をクリーニングして再利用しています。

サンプリングメモリーを保持しておくための充電電池もソケット&LIR2032へ交換して、充電される事も確認。
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この内部シャーシをケースに収めるのが、LEDの向きがちょっとでもズレると穴位置に当たらないなど、これまた大変でしたが無事に修理完了しました。
   IMG_5870.jpg
メインICなど故障内容によってはお手上げな事もあるでしょうが…
多くは今回のように電源部分の不具合や、電解コンデンサの劣化などで壊れていることが多いので、メーカー修理受付が終わっている機材でも諦めずに修理のご相談をしていただけると幸いです。


しかし、このDD-1100はサンプラーと銘打っているけどなんとそのサンプリングタイムはおよそ0.5秒…
一瞬だけサウンドエフェクトのように音を保存できます。
動作確認してて「あれ?これって保存できないけど壊れている?」と疑ったほどです。

現代のサンプラーではフレーズの保存時間が足りないという事がほぼ無くなっていますが、いやはやこの技術や機材の進歩は目を見張るものがありますね。
しかしこのサンプラーをアナログディレイとして使用すると、いい感じに劣化したディレイ音が心地よくてクセになるペダルでした。



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