機材の製作や修理作業内容など、ゆっくり適時更新中。
GIBSON Les Paul BFGのネック折れ修理・配線修正
前回、SCHECTER PA-LS_TKのリフィニッシュのご依頼いただきましたが、その方の紹介でレスポールのネック折れ修理依頼をいただきました。

GIBSON社がまるで爬虫類の鱗のような、独特のフィニッシュで展開するBFGシリーズ。
その中でも王道のLes PaulシェイプをBFGフィニッシュで仕上げた一本です。
   DSC08960.jpg
荒削りのトップに、ゴールドを吹いて、更に削り…何とも凄まじいルックスになっています。
ボディ内部は大胆にくり抜かれたチェンバー構造となっており、独特のエアー感と取り回しの良い重量が特徴ですね。

この個体はピックアップセレクターとキルスイッチの位置関係を入れ替える改造が施されていました。
一般的な位置にピックアップセレクターが配され、キルスイッチはフロントトーンがある位置に動かされています。

ヘッドフェイスは釣鐘型のトラスロッドカバーすら省略されたルックスです。
   DSC08962.jpg
さて、そんなギターですが、破損原因としてもとても多い、ネック折れが起きてしまっていました。

バックリいってます。
   DSC08963.jpg
良く見るとヘッドフェイスの写真には(1&6弦ペグの右側に)突き板が折れ曲がった白いラインが見えると思います。

まずは割れ口がしっかり合うのかを確認していきます。
   DSC08964.jpg
グイッと押し戻して合わせてみます。

この6弦側の合わせ面にささくれが出ていましたので、修正した上での接着で何とかなりそうな状態だと判断しました。
   DSC08965.jpg
明らかな木材の欠片が無くて幸いでした。

合わせ面を整えた後で、隅々までタイトボンドを塗り伸ばして合わせ面をクランプで圧着。
   DSC08966.jpg
合わせ面がしっかり密着するようにクランプをかける位置や強さを調整しています。

このままの状態で乾燥のために2日ほど放置しまして、恐る恐るクランプを外しました。
   DSC08970.jpg
ちゃんとくっついているか、祈りながら外しましたが、大丈夫のようです。

はみ出て固まったタイトボンドは、硬く絞った濡れタオルで拭き取ってから、紙やすりで表面を均します。
とてもしっかりくっついていたので、指で触っても殆ど段差はありませんでした。

接着後。
   DSC08978.jpg DSC08979.jpg
今回は予算の関係で塗装は無しとなりましたが、ボディのルックスからすると、(割れた跡は見えますが)引っ掛かりもありませんからそのままでも変では無いように感じます。

しかし、割れの補修跡が気になるようでしたら、後日塗装する事になるでしょう。

そして、ネック折れの際の衝撃で起きたのか、以前の配線変更の際に起きたのかは不明ですが、フロントピックアップから音が出なくなっておりました。
   DSC08980.jpg
原因を探してみると、フロントボリュームの2番端子からセレクターへつながっている赤い配線が、グラウンド線とショートして音が出ない状態になっていました。

この変更された配線の編粗シールドは目が粗い物でしたので、BELDENのシールド線に変更しました。
   DSC09040.jpg
明らかに編粗シールドの密度が違います。

このケーブルはレスポールの内部配線を変更する際にStudio GREAMで愛用している配線材です。
   DSC09042.jpg
ハンダの耐熱性は強くない被覆なので素早いハンダ付けが要求されますが、ノイズが少なくしなやかでクリアなサウンドが気に入っています。

そして、この配線交換を行う際に、フロントピックアップを固定するアンカーナットが簡単に抜けてしまいました。
   DSC09064.jpg
抜けてしまうぐらい緩いままだと、ピックアップの高さ調整が出来なくなりますので、接着剤を少量塗布して再度組み付けておきました。

しかし、ピックアップキャビティの加工も粗いなぁ…
普段見えない所だからこそ、しっかりやってもらいたいものです。


そして弦を張って弦高やオクターブ調整、ナット溝の切り直しを行い、完成です。
   DSC09062.jpg
(当然ですが)チューニングしても割れ口から再度開く事も無く、強度的にも問題なく修理出来ました。
もう少し破損が酷いと木材を足しての補強加工が必要になってしまうので、今回は不幸中の幸いでしたね。


ネック折れ修理(基本調整含む) 27000円
配線修正(ポット&接点クリーニング含む) 3000円
ERNIEBALL 2221 Regular Slinky 630円

合計30630円でした。


今度はうっかり倒したりしないように気を付けつつ、ガンガン使って下さいね!!



お問い合わせは下記メールアドレスまでお気軽にどうぞ♪


Custom Instruments & Repair
Rehearsal Studio
Studio GREAM

mail to → info_gream@ybb.ne.jp
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