機材の製作や修理作業内容など、ゆっくり適時更新中。
MOON JJ4の全体調整
今回は国産コンポーネントブランドとして有名なMOONのJJ4の調整です。

メタリックオレンジのような、ゴールドのような深みのあるカラーです。
   DSC09065.jpg
元々はピックガードレスですが、オーナーがジャズベース用のピックガードを加工して取り付けたとの事。
フロントピックアップは斜めに取り付けされているため、ピックガードを削って対処してありました。
さらに、フィンガーレストの取り付け穴が指に引っ掛かるとの事で、ピックガードの上にプラ板が貼られたルックスとなっています。

最近、音抜けが悪くなったとの事でメンテナンスに持ち込まれましたが…
   DSC09069.jpg
EZ-Qというワウのようなミッドブーストが得られるプリアンプでしょうか?が搭載されていましたが、ポットは固着して回らないような状態でした。
配線も奇麗とは言いにくい状態です…

プリアンプを取り外してみると、(ショートはしていませんでしたが)リアピックアップのリード線被覆に溶けがありました。
ハンダゴテをうっかり当ててしまったのでしょうね。
   DSC09070.jpg
クッションスポンジもボロボロになっていました。

バッテリーのON/OFFのためにステレオジャックが使用されていますが、ネジを外してちょっと引き出したら配線が切れてしまいました…
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新たにプリアンプを搭載するお話もあったのですが、今回はプリアンプ撤去でパッシブベースとしてしっかり使えるようにする!事になりました。
今後、プリアンプの搭載も可能なように配慮しながら作業を行います。


電装系は固着やガリが見受けられたため、全て交換する事になりました。
   DSC09075.jpg
取り外したプリアンプアッセンブリ↑

そして部品を取り外してワックスがけ。
   DSC09077.jpg

ノイズ処理は一切行われていなかったので、このピックアップキャビティにも導電塗料を塗っていきます。
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下地研磨後の導電塗料塗布。
   DSC09083.jpg DSC09084.jpg

各キャビティは導電塗料でつながるように塗ってはあるのですが、アースラグを用いて確実にグラウンドへ接続します。
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音抜けが悪くなった原因ですが(電装系の問題もあるのでしょうが)ブリッジピックアップが断線していました。
ピックアップに関しては後々交換も出来ますから、今回は中古のピックアップを用意して搭載する事になりました。

一般的なジャズベース用ピックアップ(FENDER JAPAN製)ですので、銅箔テープを巻いてノイズ対策も行いました。
   DSC09087.jpg

フロントはBALTRINI、リアはFENDER JAPANという組み合わせですが、サウンドキャラクターの差がミックス時に意外にも新しいトーンで面白いです。
   DSC09107.jpg

コントロールキャビティは一杯ですが、プリアンプと電池が入るような余裕は残した上で作業を行いました。
   DSC09089.jpg
一番右側のポットは配線はしていない、ダミーとして取り付けしています。

お預かり当初にあった「キーーン!」という高い周波数で発振しているようなノイズが消えてゴキゲンなサウンドです!


次にネックを見ていきましょう。
   DSC09091.jpg
ペグは外してガタつきなどを確認・調整してクリーニングします。

ペグ本体には問題は無かったのですが、表側のブッシュが浮きあがってきていました。
   DSC09093.jpg
1&2弦のブッシュ浮きが顕著ですね。

このブッシュの取り付け面を整えた上で再度圧入し、組み立てました。
   DSC09096.jpg

お預かり時のフレットは若干ですがエッジが立っていたので丸めていきます。
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長年使用すると指板のエッジは自然に丸まっていくので、今回のベースに関しては大幅に削る事は無く、修正程度で充分な柔らかい握りが得られました。
   DSC09097.jpg

ブラス(真鍮)のナットは酸化してくすんでいきますが、メンテナンスの際にはフレットと共にしっかり磨いてピカピカにします。
   DSC09101.jpg


次に…ピックガードです。
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これがオーナー自ら加工して取り付けたジャズベース用ピックガード。
ピックアップ穴の形やプラ板を貼っているのがどうにも格好悪く感じてしまいました。


ので…


ジャーン!!
   DSC09103.jpg
おおっ!新品のようだ!!

裏返すと種明かし。
   DSC09105.jpg

実は元々のピックガードの表に1mm厚の塩ビ板を専用接着剤で張り付けた後にネジ穴や外周を加工したのです。
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断面を見ると白/白/黒/白の変則4プライになっているのです。
余計なネジ穴は開けなかったので指に引っ掛かる事もないでしょう。

そして組み立ててネックやブリッジの調整を行い、完成しました!
   DSC09109.jpg

今回の作業によりパッシブベースとなりましたが、素材の良さが良く出た素直で太いサウンドです!

今後プリアンプを乗せる際もご相談いただけましたら幸いですね。


全体調整(ベース) 13000円
ラッカー塗装アップチャージ 1000円
ヴォリュームポット(選別品) 1050円
トーンポット(選別品) 1050円
バランサーポット 1575円
コンデンサー類セット 840円
FENDER JAPAN ブリッジ用中古ピックアップ 2100円

合計20615円でした。


その他、今回のようなピックガードの補修は5000円~で承っております。




お問い合わせは下記メールアドレスまでお気軽にどうぞ♪


Custom Instruments & Repair
Rehearsal Studio
Studio GREAM

mail to → info_gream@ybb.ne.jp
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