機材の製作や修理作業内容など、ゆっくり適時更新中。
FENDER JAPAN ST57/2TSの全体調整・ボディ加工
今回は1993~1996年頃の製造と思われる、FENDER JAPAN製ST57/2TSの全体調整です。
このギターのオーナーからは以前にもFENDER USA American Standard TELECASTERの全体調整として作業をさせていただきました。

今回のギターは各部に傷や汚れが堆積して、歴史を感じさせるルックスとなっていました。
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ブリッジをはじめ、金属パーツやネジには錆や腐食が発生しています。
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ピックガードのネジが完全に錆びてしまって取り外せなくなっていましたので、ネジ頭にマイナス溝を掘って取り外しました…

しかし、ピックガードやピックアップカバーなどのプラスチックパーツは良い色合いの使用感になっていますので、雰囲気は残したままクリーニングを行っていく事にします。
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ナットには不思議な汚れ?が…
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ナットの高さ自体が高かったので、整形して磨くと奇麗になりそうです。

フレットの脇には手垢が…
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勿論、磨いて奇麗にしていきます。

ヘッド裏にはスコット・ヘンダーソンのサインが!!!
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クリーニングで磨き過ぎて消さないように、この部分は特に気を付けて作業しましょう。

今回はリアピックアップにハムバッカーを載せたいとの事で、ボディとピックガードの加工もしつつ、フロントとセンターのシングルコイルはSEYMOUR DUNCANのSSL-1とSSL-1RWRPに交換する事になりました。
その他には定番の全体調整と、ネジ類の交換です。


それではピックガードを外してみましょう。
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ピックアップにはテキサススペシャルが使用されていますが、前述のように交換します。

リアにハムバッカーを搭載するのと、ガリが出ていたという理由によりヴォリュームポットも250KΩから500KΩの物へ交換する事になりました。
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トリマーで加工する際に、ボディに傷を付けないようにクラフトテープで養生しておきます。
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センターラインを出した上でテンプレートを貼り付けた後に切削加工を行いました。
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併せてピックガードにもテンプレートをあてがって、ハムバッカーサイズにリアピックアップ部分を拡大しておきます。
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トリマー加工が終わったら、キャビティ内の塗装に足付けを行います。
それからワックスをかけて導電塗料塗付のためにマスキング。
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導電塗料を塗ってアースラグを接続しました。
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ここまできて搭載予定のリアピックアップの高さを測定し直したら、キャビティ深さが足りない事に気付き…
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リアピックアップ部分だけ更に5mm掘り足しました。
勿論、導電塗料も再度塗っておきます。

次はピックアップのシールディングです。
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SSL-1は手前のようにボビンにワイヤーを巻いたシングルコイル構造ですので、まずは奥のようにアセテートテープを巻いてコイルの保護と絶縁をします。
このテープの上から銅箔テープを巻いてグラウンドに接続する事でコイルへの外来ノイズを防ぐ訳です。

ピックガードにアッセンブリを搭載しました。
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配線は定番のBELDENの8503です。
シングルコイルのポールピースにはコイルワイヤとショートしていない事を確認してから導電塗料を塗っておきます。
(アルニコマグネットは導電性なので、ワイヤーとショートしていた場合、ポールピースをグラウンドに落とすと大幅に音量レベルが下がってしまいますので注意!!)

指板のエッジやフレットのエッジも丸めておきます。
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完成後の写真ですが、かなり柔らかい手触りになりました。
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サビサビだったブリッジは、一度バラして磨きます。
   DSC00099.jpg
サドルの高さを調整するイモネジは固着してしまっていたので、全て交換する事にします。

ワイヤーブラシや紙やすり等を使い分けてサドルを磨きました。
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ネジ類は錆びにくいステンレス製の物をチョイスしました。

上記写真のように、一度組み付けたのですが、手前の6本のネジの錆がミスマッチな感じがしたので、このネジも磨く事にしました。
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磨く前と後の比較。
ちょっと輝かせ過ぎたかもしれませんね…

しかしネジ類は(私の意見ではありますが)あまり錆びているよりは輝いている方が気持ち良いです。
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実はピックガードのネジも全てステンレスに交換しています。

リアピックアップにはBill LawrenceのL-500を持ち込みで搭載。
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一般的なギブソンサイズのピックアップとは形状が異なりますが、今後交換する事も考えられますので、オーナーと相談の上でボディとピックガードは一般的なサイズでの加工を行いました。

弦を張って、ネックやブリッジの調整を行って完成です。
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長年使って思い入れのあるギターだそうで、これからも仕様変更を行いつつ共に歩んでいってくれれば良いなと思います。

全体調整・ノイズ処理 12000円
ボディザグリ加工 5000円
ピックガード削り加工 3000円
国産Vol.Pot 630円
ピックガード用ステンレスネジセット 840円
サドル用ステンレスネジセット 840円
スイッチクラフト MONOジャック 420円
SEYMOUR DUNCAN SSL-1 6300円
SEYMOUR DUNCAN SSL-1(RWRP) 7350円

合計36380円でした。



お問い合わせは下記メールアドレスまでお気軽にどうぞ♪


Custom Instruments & Repair
Rehearsal Studio
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mail to → info_gream@ybb.ne.jp
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