機材の製作や修理作業内容など、ゆっくり適時更新中。
FENDER JAPAN STR-RK(SWS)の全体調整
Studio GREAMは元々ギターメンテナンスやリペアが本業でスタートしました。
しかし「プレイヤーの手元からPAさんのミキサー卓手前まで」を総合的に見る業種上、エフェクターやアンプ、ケーブルなども手掛けています。

場合によってはエフェクター屋と思っている方もあるかもしれませんね。
エフェクター関連の記事も多いですし。

今回はギターメンテナンスについての実例をご紹介します。

楽器は「Fender Japan STR-RK」です。
リッチー・コッツェンのシグネチャーモデルですね。

まずは全体的にチェックしまして作業内容を考えます。
   DSC02830-b.jpg
シースルーホワイトサンバーストというカラーです。
   DSC02831-b.jpg

ミディアムジャンボサイズのフレットが打たれていますが、フレットエッジは少し尖っていますね。
   DSC02834-b.jpg

ジャックプレートを外してみると、華奢なジャックが付いていました。
ノイズ処理もされていません。
   DSC02840-b.jpg

続いてピックガードをはずしてみましょう。
そこには衝撃の事実がありました!!
   DSC02845-b.jpg
このリード線の処理はいただけない。
   DSC02846-b.jpg

内部配線はこんな感じですが、ポットなど交換するので配線は全てやり直します。
   DSC02847-b.jpg

ディマジオ製専用ピックアップのカバーを外してみると…
   DSC02853-b.jpg
スタックハムバッカーの上部ボビンだけを使ったシングルコイルでした。
DIMARZIO製HS-2をベースにコッツェンオリジナル仕様として使用されているとの事。

次にボディに目を向けてみましょう。
このアッシュ材はなかなか良い木材に見えますね。
   DSC02849-b.jpg

しかし、ボディを磨いた際のコンパウンドが隅っこに残っています。
   DSC02850-b.jpg

コントロールキャビティにも!
   DSC02851-b.jpg
コンパウンドが残っていても問題は無いのですが、衝撃で剥がれてポット内部に入ればガリの原因にもなるし…精神衛生上はよろしくない。
ノイズ処理もされていませんが、大抵のギターは工場出荷時はこんな状態です。


これらを一度全部バラして組み直します。


コントロールキャビティにはヤスリがけをしてコンパウンド除去をしました。
   DSC02854-b.jpg
   DSC02855-b.jpg
この後で導電塗料を塗布します。
一般的には炭素系フィラーを使った黒い導電塗料が使われていますが、Studio GREAMでは銅粉末に銀メッキを施したフィラーを用いた導電塗料を使っています。
値段は炭素系の倍以上しますが、残留抵抗が10倍以上違うための選択です。
   DSC02856-b.jpg
コントロ−ルプレートやピックガード裏などとも導通するように塗布し、グラウンドに接続して電気回路をシールドで包み込むのがノイズを減らす上でキモですね。
   DSC02857-b.jpg
塗布して乾燥待ちの時に写真を撮っているので、まだ乾いていません。
   DSC02858-b.jpg
   DSC02859-b.jpg

ピックガード裏側にはアルミテープを貼り込み、部品や配線も換えました。
自分で言うのも何ですが、当初の状態とは確実に差がありますね。
   DSC02869-b.jpg

セレクタースイッチやポット周辺です。
配線はしっかり端子にからげて、固定のためにハンダを必要最低限で流す感じです。
   DSC02871-b.jpg
   DSC02868-b.jpg
コンデンサの数値は…一般的な値ですが、秘密です。
   DSC02872-b.jpg

写真は撮り忘れていますが、ジャックはスイッチクラフトのミルスペックジャックという頑丈な物を選択しています。
配線材種類は詳しくは書けませんが、ベルデンの線を3種類とハンダを3種類使い分けています。

次に、フレットと指板のエッジを少し丸めました。
写真では伝わりにくいですが、握ると確実に当たりが柔らかくなっているように感じます。
   DSC02958-b.jpg
フレットの頂点出しやくすみの研磨も同時に行っています。

ナットの溝も調整しました。
しかし写真や文章では伝わらない部分ですね、微妙すぎて。
   DSC02987-b.jpg

そして、ネックのそり調整、弦高調整、オクターブ調整を繰り返して、磨き上げたら完成です。
   DSC02988-b.jpg

個人的にも欲しい一本になりましたよ。

全体調整基本工賃 \12000
交換部品 CRL 5wayセレクター \2100
       CTS カスタムPOT @1050 3ヶ \3150
       スイッチクラフト ミルスペックジャック \1260
       トーンコンデンサ \840

 合計\19350

その他、細かいネジ類や配線材はサービス。
交換用の弦は基本的に1セットを持ち込んで頂いてます。


今回はデタッチャブルネックでしたが、セットネックやスルーネックのタイプだと若干の価格アップがありますので、興味を持たれた方は下記のアドレスまでお気軽にお問い合わせ下さいませ。
現在はギターの全体調整は作業内容を増やして15000円で統一しております。


お問い合わせは下記メールアドレスまでお気軽にどうぞ♪


Custom Instruments & Repair
Rehearsal Studio
Studio GREAM

mail to → info_gream@ybb.ne.jp
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コメント
コメント
ありがとうございます
感想コメントありがとうございます。
気に入って頂けて良かったです。
ノイズ処理はどうしても若干プレゼンス成分が落ちるので、ピックアップはその帯域が少し多い煌びやかな物が合うかと思いますよ。
OD-820は…近いうちに記事にします。
2009/03/30(月) 12:04:01 | URL | Moo #- [ 編集 ]
試してみました。
お借りしたOD-820と一緒に大音量でチェックしました。
音が良くなるのは、ノーマルの配線と改修後の配線の写真を比較すれば、語らずとも分かると思います。
残念なのは予算不足で、ピックアップがストックのままな事です。
どのピックアップに載せかえるか現在検討中です。
そして、特筆すべきはノイズ処理の完成度だと思います。
ギター

DT-10

BB Preamp

MORLEY Wah

RUST DRIVER

OD-820

SMALL COLNE

AMP
あえて全部直列で接続しました。BB~OD-820まで3つの歪み系をONにしてもノイズは皆無でした。(OD-820は基本的にクリーンブースターとして使用。)
OD-820Modも完成度も非常に高く、これにピックアップが変わっていたら。。。と思うとワクワクします。
フレットの端部の処理も丁寧で弾いててストレスがありません。
遠方からはStudio GREAMに送る必要がありますが、それを差し引いてもかなりオススメできると思います。
2011/12/17(土) 00:40:34 | URL | tomo #- [ 編集 ]
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