機材の製作や修理作業内容など、ゆっくり適時更新中。
EASTMAN AR-805にピックアップ取り付け
以前にもDEVISER ROSSETTA VESSELの全体調整でご依頼いただきましたDyedayのGt&Vo.のtinpei氏より、EASTMAN AR-805にピックアップ取り付け作業依頼をいただきました。

元々はノンピックアップのフルアコースティックギターですが、フロントにはディアルモンドのマグネチックピックアップを搭載して使われていました。
   DSC02157.jpg
また、それだけではウォームすぎるのでブリッジにピエゾピックアップを搭載したりと、色々試行錯誤を繰り返してきたギターだそうです。
   DSC02160.jpg
テールピースにはピエゾピックアップ出力用のジャックが取り付けられていました。
   DSC02158.jpg
しかしこの弦アースの取り方…もう少し何とかならなかったのだろうか…

そしてよく見ると、テールピース穴の中央にストラップピンは無く、少し下側にずれた位置に打たれています。
(実際はテールピース穴がボディ厚のセンターでは無く、少しトップ側にオフセットしています)

今回はこのブリッジのピエゾピックアップを撤去して、ボディ内側に貼りつける2wayコンタクトピエゾピックアップに交換するために、まずはブリッジ周辺を取り外します。
   DSC02161.jpg
普段は取り外す事が無いでしょうから、ここぞとばかりにワックス掛けをしつつ磨いておきます。

ストラップピン位置にエンドピンジャックを取り付けるのですが、テールピースの穴とストラップピンの穴位置がずれていますので、穴を一度埋めてから開け直します。
   DSC02162.jpg
埋めてある部分がストラップピン穴だったところ。
その周辺のケガキ線がテールピースの穴位置です。

しっかりずれているなら埋めないのですが、ドリルの刃が逃げてしまうぐらいのずれでしたので、一度埋めてから穴あけを行いました。
   DSC02163.jpg
(埋めた木材はこの穴あけ時に結局削って捨ててしまう部分)
テールピースの穴径も少し小さいかったのでヤスリで少しずつ削って均等に広げました。

ピックアップはFホールの切り欠き内側に貼り付けました。
   DSC02166.jpg
高音弦と低音弦を別々に拾う2wayスタイルです。

ブリッジを外した際に、指板を磨いて汚れを落としてからオイルを擦り込んで保湿しておきました。
   DSC02168.jpg
エボニー指板に割れが見受けられたので、保管時の湿度には気をつけた方が良いですね。

その他、ネックの反りや弦高が低すぎる状態も見受けられましたので調整を行っています。

そして元々付いているマグネチックピックアップは、このようなヴォリュームとトーンが付いたボックスにネジ締めで専用ケーブルを接続して出力するスタイルでした。
   DSC02257.jpg
ディアルモンドのピックアップはフロントピックアップとして、位置の調整も出来る取り付け方がされていました。
   DSC02259.jpg
今回のピエゾピックアップとマグネチックピックアップで、ケーブルが2本になるのは何かと不便ですので、このピックアップの出力もエンドピンジャックに立ち上げるスタイルに変更しました。
   DSC02258.jpg
ケーブルはFホールを通ってエンドピンジャックのチップ端子につないであります。
つまり、一般的なモノラルのギターケーブルで接続すると、マグネチックの音が出力される事になります。

そこでこのようなYケーブルを作成しました。
   DSC02260.jpg
ギター側はステレオプラグで、アンプ側は黒がチップ端子(マグネチック)、黄色はリング端子(ピエゾ)が出力されるようにつないであります。
そしてプラグのみの部品も作成しました。

このケーブルを用いてミキサーとして使用するBOSS LS-2のリターン端子へ接続します。
   DSC02262.jpg
モードはA+B MIXにして、LS-2のインプットジャックには先ほどのプラグ部品を接続します。
   DSC02263.jpg
LS-2のインプットジャックは電源のスイッチも兼ねているので、このジャックが無接続だと音が出ません。
かといってただただケーブルを挿しただけでは、ミックスOFFの時にブーっというノイズが出力されてしまいます。
そこでプラグのチップとスリーブをショートさせたパーツを作成し、ミックスOFF時には出力をミュートする事で、演奏しない時のノイズ対策も兼ねています。

LS-2には消音から+20dBまで増幅可能なクリーンブースターが2台搭載されていまして、これを使用する事でミックスレベル調整が行える簡易ミキサーとして使えます。
昨今のアコースティックギターは2ピックアップシステムが主流になっているのですが、専用のプリアンプは数も少ないし、価格もそれなりに高額だったりします。
多機能が必要ない場合はこのLS-2でも十分に使用出来るので、アコースティックギタープレイヤーにも参考になれば幸いです。

   DSC02264.jpg
全体にワックス掛けを行って完成です。

今後、また少しずつ手を入れてオーナー専用の仕様になっていけば良いなと思います。

マグ&ピエゾピックアップ取り付け 10000円
2wayピエゾピックアップ 9240円
ネック・オクターブ等の基本調整 3000円
BELDEN8412 Yケーブル作成 5000円

合計27240円でした。


お問い合わせは下記メールアドレスまでお気軽にどうぞ♪


Custom Instruments & Repair
Rehearsal Studio
Studio GREAM

mail to → info_gream@ybb.ne.jp
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