機材の製作や修理作業内容など、ゆっくり適時更新中。
NAVIGATOR N-LP-STDのオーバーホール
今回はNAVIGATOR N-LP-STDのオーバーホール作業です。

かなり使い込まれており、とても濃い時間をオーナーと共に過ごしてきたんだろうなぁと感じながらの作業でした。
元々の使用木材や工作精度は高いと感じましたし、オリジナルの完コピに執着していない点も個人的には好ましかったです。
   IMG_2553.jpg
リアピックアップはSH-4に交換されていましたが…フロントとミックス時の音が変…
ピックアップ取り付け時にフロントと逆位相接続(フェイズアウト)になっていました。

ヘッドフェイスには汚れが堆積しましたので、しっかりと磨きましょう。
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GOTOH製クルーソンスタイルペグですが、3&4弦のペグを過去にぶつけたのだと思いますが、カバーが変形しておりチューニング精度に難が出ていましたので、この際交換する事になりました。
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結構古いモデルなのですが、ネックバインディングは同年代のGIBSONよりもヴィンテージレスポールに近い厚さでニヤッとします。
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トグルスイッチキャップは割れて紛失していまして、ガムテープで取りあえず切り替え出来るようにノブが作られていました。
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勿論、新品のノブを用意します。

ブリッジには弦が巻き付けてありました。
お預かりするきっかけになった原因の一つに「(特にリアピックアップの)ノイズが酷い」という事がありまして、恐らくこれは弦アースを別ルートで取ろうとしたのだと思いますが…
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テールピースアンカーにはグラウンド線が導かれているのですが、それが若干浮いてしまっていたのと、テールピースとの接触面の酸化により導通が不安定になっていたために弦アースが取れていないのが原因でした。
当然しっかりと施工し直し、接触面は磨いて酸化被膜を落としておきます。

歴戦の傷が刻み込まれたボディバック。
   IMG_2559.jpg
キャビティ内にノイズ処理などは一切行われていませんが、それにしてもノイジーな状態でしたので、明らかにどこかに不具合がある様子。

トグルスイッチは表のナットが緩んで回ってしまっていました。
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このスイッチはミリ規格の物が使用されていますね。
(その他のヴォリュームポットやジャックなどはインチ規格の物)

CTSポットとオイルコンデンサの組み合わせですね。
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ポットの向きやハンダ付けは気になるので、組み付け時にはしっかりと作業を行いますが、ひとまず外していきます。

リアピックアップのハンダ付けはヒヤヒヤ状態でした。
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赤白を撚り合わせたタップ線は絶縁無しでむき出しだし、シールド線は今にもポットの端子にショートしそうです。
(実際にはお預かり時には軽くショートしてる状態でした)
そして緑と黒の線が逆だったらミックス時のフェイズアウトは起こらなかったのですが…おしい!!

これらは導電塗料を塗って配線も全てやり直すため、全て取り外してクリーニングを行います。

次にネック周りを見ていきましょう。
   IMG_2564.jpg
浮いてしまったポジションマークを後から接着した形跡が見えますが、指板面と揃っていないために引っ掛かりを感じる状態でした。
   IMG_2563.jpg
フレットもかなりすり減っており、すぐにでも擦り合わせを推奨する状態でしたので、オーナーにその旨をお伝えしましてフレット擦り合わせも行う事になりました。

いきなり作業後ですが、こちらはフレット擦り合わせが済んだ状態です。
   IMG_2568.jpg
浮いていたポジションマークは接着し直して、はみ出た部分や接着剤は指板のRに合わせて研磨して均しておきました。
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当初と比べるとフレット高さがやはり低くなりますね…
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ネックバインディングのエッジも面取りを行っていますので、柔らかい握り心地になっています。

そしてヘッドですが、ペグの部品を取り外してワックス掛けを行いました。
   IMG_2567.jpg
今回は同じGOTOH製ですがマグナムロック付きのペグを導入するためブッシュも交換になりまして、取り付け完了。
   IMG_2573.jpg
マグナムロックは弦を殆ど巻くこと無く約半周程度でチューニングが完了するので、弦交換もチューニングの安定性でもとっても快適です。

写真は前後しますが、木材だけになったボディ。
   IMG_2566.jpg
ディープジョイントで隙間なく接合されたネックとボディ。
素晴らしい仕事をしてありました。

導電塗料を塗って、乾燥後にアッセンブリーの配線です。
   IMG_2574.jpg
この時点では全体にワックス掛けも行ってあり、最後にまた汚れを軽く拭けば良いピカピカスベスベ状態になっています。
BELDENの2芯シールド線を2本使用してセレクタースイッチとコントロールキャビティ間を配線しています。
   IMG_2575.jpg
コンデンサの足には余計なショートを防止するために保護チューブを取り付けてあります。
電装系部品ではジャックは内壁に酸化が起きていたので新品に交換してあります。

そして…TOMブリッジって実は経年変化で結構曲がるのです。
   IMG_2571.jpg
このギターでも曲がりが発生していましたので、このタイミングで交換!
元々よりも硬質な素材を使用し、サドルの遊びを排除したGOTOH製のGE-104Bに換装しました。
テールピースは磨いてはあれど色見の差がどうしても出てしまいますが…そのうち新しいブリッジ側もくすんで馴染んでいくことでしょう。

最後にしっかりとネック反りや弦高調整を行って完成です。
   IMG_2570.jpg
ボディトップはコンパウンドで一度磨いてからワックス掛けを行っているので、艶が全然違うのですが写真ではあまり変わったように見えないのが残念なところ。

これからまた沢山弾いていってもらいたいですね。



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コメント
コメント
綺麗な仕上がりですね
ボディが綺麗になっているのがわかりますね。
2015/04/14(火) 08:05:25 | URL | Hans #OARS9n6I [ 編集 ]
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