機材の製作や修理作業内容など、ゆっくり適時更新中。
PETERSON P-200Gのオーバーホール
今回は生産終了や国内の取り扱い代理店も無くなった今でも根強い人気を誇るPETERSON P-200Gのオーバーホール依頼をモズライトUSカスタムショップ様よりいただきました。
なんでもパール楽器経由で日本国内に正規輸入されたのはわずか22台しかないとか。
ハリのあるファットなクリーン~クランチが大音量で得られる素晴らしいトランジスタアンプだと思います。

ハードユースにも耐えるようにツアーハードケース入りでお送りいただきました。
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PETERSONのこのシリーズ(P-100GやP-200G)に共通して多いのが、ポット類のガリ・出音のパワーダウンです。

今回のアンプには激しいガリは無かったのでポット類はクリーニングで済ませましたが、出力ダウンの症状が出ていたためオーバーホールということになりました。
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単板材を釘やボルトを使わずに丁寧に組んだ、堅牢で重厚なキャビネットはもはやアンティーク家具のような風格さえありますね。

殆どハンドメイドにて作られていたようで、製造時期によって細かい仕様変更が行われていまして、このアンプは知っているだけでもVer.3の仕様でした。
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Ver.1は内部の電源回路もシンプルで、後部のヒートシンクが巨大ではありますが、発熱のため抵抗が焼損するトラブルが多かったようです。
そこでVer.2では内部の電源生成回路にも専用のトランスを搭載し、発熱問題に対策を施してあります。
ただし内部のパワーリレーを駆動する抵抗は発熱問題を抱えたままでした。

Ver.1ではクーリングファンがアンプキャビネット側に設置されていましたが、Ver.2からはシャーシ側にファンが固定されており、キャビネットには排熱口が用意されています。
   IMG_2738.jpg
シャーシを取り外してみると、クーリングファンが取り付けられているのが見えると思います。
   IMG_2739.jpg
この手前に見える青い大きな電解コンデンサと、黒い四本足の部品(ブリッジダイオード)に不具合が起きることが多いようです。
(スピーカーケーブルはオリジナルは基板からスピーカーへ直接つながっていますが、メンテナンス性向上のためこのアンプではコネクタ式に変更されていましたが、素晴らしいアイデアだと思います)
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問題の多い電源部分のセメント抵抗。
Ver.1では写真の3.3KΩの右側にまだ2本設置されているのですが、大音量で使うと抵抗が熱に耐えきれず焼け焦げるため、このアンプではその部分の変更が行われています。

電源部分の電解コンデンサはほぼ全てを新品に交換します。
   IMG_2742.jpg
同じ容量なのに技術の進歩のため小型高性能パッケージになっています。
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こちらが作業完了状態。
各パーツを測定の上でバラつきが出ている物は交換しますので作業内容は個体毎に異なってきますが…
基本的には電解コンデンサは殆ど交換します。
   IMG_2754.jpg
ブリッジダイオードも容量的に心許ないので、オリジナルと殆ど同じサイズで10A流せる物にグレードアップしています。
(メインFUSEが5Aなのでオーバースペックではありますが、発熱対策も兼ねて余裕を見てのチョイスです)

発熱によりすぐ脇のヒューズケースが溶けるというトラブルも出るセメント抵抗は、ワッテージをアップさせつつ放熱効果の高い物に交換しました。
暫く大音量で弾いた後にこの抵抗の温度を確認するとそれでもアチアチになってしまったので…
基板の裏側に取り付け直してファンの風を直接当てるように配置したら「ほんのり温かいぐらい」の温度で安定動作するようになりました。
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そしてオーバーホールとは別の作業になりますが、このP-200Gや、スピーカー1発のP-100Gは専用のフットスイッチを接続しないとチャンネル切り替えとリバーブONが出来ない作りになっています。
殆どクリーンチャンネルのみで使用される事が多いようで、リバーブを効かせたいがためにフットスイッチを持ち歩くのは面倒と感じている方もいらっしゃるようです。
そこで、フットスイッチコネクタに差し込むとリバーブ回路がONになるようなプラグを作成してみました。
   IMG_2756.jpg
プラグを差し込むとリバーブ回路がONになりますのでノブを回せばリバーブが効くようになります。
リバーブスイッチのLEDは緑色でしたので、このプラグでも接続すると緑色のLEDが光るようにしてみました。
   IMG_2758.jpg

アンプのオーバーホールは交換部品数によって値段が変わるので25000円~といった内容で現物を見てからの判断となります。
リバーブプラグは2000円ほどで作成しますので、ご希望の場合はお気軽にお問い合わせください。



お問い合わせは下記メールアドレスまでお気軽にどうぞ♪


Custom Instruments & Repair
Rehearsal Studio
Studio GREAM

mail to → info_gream@ybb.ne.jp
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