機材の製作や修理作業内容など、ゆっくり適時更新中。
GIBSON 1968SG STANDARDの全体調整・ノイズ処理
今回はヴィンテージギターとして既に扱われる年代になったGIBSON 1968年製SG STANDARDの全体調整・ノイズ処理です。
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ヴィンテージとはいえ、実際に使うために様々な部品交換が行われてきた個体なので市場でのオリジナル価値は低い評価になってしまうのですが、演奏するには一級品です。

オーナーが入手時からペグもオリジナルのロトマチックタイプからGOTOHのSD90に交換されていましたが、今回はSDS510のマグナムロック付きに交換します。
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ナットはフレット交換と同時に(と思われますが)無漂白牛骨に交換されていました。
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ナット溝は微調整を要する高さだったので、最終的に溝切りと外形の整形と研磨を行います。
フレットも背の高いものに交換されていて、すり合わせのマージンも充分にある状態でした。
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ピックガードを開けてみると…
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弁当箱ザグリ!
そしてこのチェリーレッドの退色具合が年数を物語りますね。
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フロントピックアップはオリジナルのパテントナンバーデカール付きPAFでしたが、リアピックアップは交換されているようです。
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リアピックアップの配線は途中から雑に継ぎ足されていたので、一度ピックアップを開けて内部から配線をそっくり交換してしまいます。
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コントロールキャビティ内を見てみても、ハンダ付けを行った跡がありますし配線取り回しも綺麗ではないので全てやり直します。
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ひとまず外せる部品は全て外して木材だけの状態にして、キャビティ内の塗装を落として導電塗料を塗ります。
乾燥と併せてフレットや指板エッジの面取りを行い、ペグの交換をしていきます。

純正はロトマチックペグだったのですが、クルーソンスタイルのペグに交換され、今回はマグナムロック付きになるためコンバージョンブッシュも対応した物に交換していきます。
(ロック無しは内径が6.35φで、ロック付きは6.0φなのです)
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パッと見た感じは殆ど変りませんが、ポストに弦が巻き付けられていないのがロック式ペグの特徴です。
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マグナムロックの他に、ペグポストの高さ調整が出来るHAP機能を持ったモデルを搭載しています。
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使用に伴って指板エッジは面取り状態になっているので、フレットエッジを丸める事に重点を置いて指板エッジは滑らかに磨くくらいの作業にしてあります。
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こちらはリアピックアップの配線を交換したところですね。
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カバーをハンダ付けして組み直した後はワックスポッティングを行ってハウリングしにくいようにしてあります。
ワックスポッティングを好まない人も多いですが、ピーピーとハウリングしてストレスになるようならば(オーナーに説明の上で)私はポッティングを推奨します。

ピックガード裏にはアルミシールドテープをしっかり貼ってノイズ対策。
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勿論、貼るだけではなくてしっかりとグラウンドに接続する事が重要です。

キャビティ内にはしっかりと導電塗料を塗って、元々の真鍮プレス板は余計な振動の原因にもなるので撤去しました。
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ポットやセレクタースイッチ、ジャックなど、キャビティ内の部品は全て交換しました。
SGは通常のレスポールやストラトなどで使用するジャックではネジ部の長さが足りないため、ES-335などで使うようなロングスリーブジャックを使用します。
加えて、ステレオジャックでリング端子もグラウンドに落とす使い方をして確実な導通を狙っています。

オリジナルのポットなどはしっかりと包装してオーナーへ返却した上で保管してもらっています。

各部部品を磨きつつ組み直して弦を張り調整し完成です。
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私、個人的にはSGというギターに大した評価をしておらず、「ぺラい板っきれなギターだなぁ」と思っていたのです。
(SG好きな読者の方々には申し訳ありません)

しかし!このギターを仕上げてみて驚愕!「なんだこの太さと速さは!SG恐るべし!超良いじゃん!!」と思って暫くチェックそっちのけで弾いてしまっていました(笑)
チューニングも狂いにくくなったし、遠慮なくプレイできますね。
あくまで個体差の感想というところは否めませんが、SGに対する偏見を考え直させてくれた驚くべき一本でした。

この記事を書いている今現在のオーナーはバンド活動休止中との事ですが、是非これから末永く歩む相棒になってくれると良いなぁと思います。




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