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機材の製作や修理作業内容など、ゆっくり適時更新中。
持ち込み部材によるギター組み立て&セットアップ
今回はオーナー様がご自身で部品を揃えて組み立てる予定でしたが、ノイズ処理や全体的な調整を依頼したいとの事で組み込みから担当させていただく事になりました。

現物合わせで出てくる不具合に対応していかねばならないので"ネジを締めたら完成"とはいかないのが難しいところです。
   IMG_5129.jpg
WORMOTH製のブラックリンバを使ったテレキャスターデラックススタイルのボディと、熊本の某工房にこのボディを持ち込んで作成してもらったという25インチスケールのメイプルワンピースネックです。
   IMG_5131.jpg
ネックジョイントの穴をオーナー様自身が既に開けた状態で持ち込まれましたが、特に問題もありませんでした。

ウエストコンターやネックヒールのスラント加工など、オーナー様の拘りが見えるスタイルになっていますね。
   IMG_5132.jpg
フレイムメイプルネックにGOTOHのマグナムロック付きペグを組み合わせてあります。
   IMG_5130.jpg
写真で見ると判りにくいのですが、ネック裏のスカンクストライプが斜めに走っておりトラスロッドナットも斜めに向いていまして…
センターラインをビシッと走っていないので見た目は良くないけど、回してみるとロッドはちゃんと効くようです。

ナット取り付け溝は1弦側と6弦側で幅が異なっており、底の平面も出ていなかったのでここは正しく加工しつつナット作成を行います。
   IMG_5135.jpg
フレットは打ちっぱなしのような状態だったそうで、オーナー様がフレットエッジも面取りをされたそうですが角度が結構寝てしまっていて部分的に弦落ちしそうな状態。
   IMG_5134.jpg
フレットも打っただけって感じで擦り合わせもされていないようなバラバラな高さだったので、擦り合わせと共に指板とフレットエッジの面取りも行っていきます。
   IMG_5133.jpg

ボディ側も見ていきましょう。
まずはピックガードの位置を割り出して取り付けネジ穴を開けてから導電塗料を塗っていきます。
   IMG_5140.jpg
ボディと共にWORMOTHで切り出してもらった黒3プライピックガードは、フロントはFENDERハムバッカーだがリアはGIBSONスタイルのハムバッカー用に切られていたカスタム仕様。
アルミシールドテープをしっかりと貼ってノイズ対策を行います。
持ち込まれたカバー付きトレムバッカーが入らず、ピックガードを削ってサイズを合わせたりの微調整を行っています。
   IMG_5141.jpg
ヴォリュームポットは抵抗値マッチングをするように選別したCUSTOM CTSの500KAをチョイス。
トーンポットには同じく500KAの"NO LOAD POT"を使用して、トーン全開時には回路から切り離されてブライトなトーンになるような仕様にしました。
   IMG_5142.jpg
4つのポットの真ん中にあるのはリアハムバッカーのワイヤリングをシリーズ/タップシングル/パラレルと切り替える3wayミニトグルスイッチです。
ピックアップセレクターは一般的なオープンタイプではなく、切り換えトルクが小さくノブの飛び出しも少ないスイッチを選んでいただきました。
(ESPやSCHECTERのギターで採用されている事が多い密閉型のスイッチです)
   IMG_5143.jpg
フレット擦り合わせを行い、持ち込まれたストリングリテイナーを取り付けて、グッとギターらしく仕上がってきましたね。
   IMG_5151.jpg
溝幅などを修正した後にTUSQ XLのブランク材から削り出してナットも作成しました。
   IMG_5147.jpg
斜めに寝ていたフレットエッジ部分もフレット擦り合わせを行った事で立ち上がった部分を使える状態になりました。
   IMG_5150.jpg
しかしネック材の乾燥が甘いのか、作業している冬の店内で暖房によってネックの反りや収縮が顕著に見受けられました。
今後の保管状況次第で収縮によってフレットのバリが手に引っ掛かったり、フレットが溝から浮いてきたりしないと良いが…

ブリッジはFENDER AMERICANシリーズのフィクスドタイプがチョイスされて、弦高やオクターブが独立で調整できる辺りはとても良いと思います。
   IMG_5145.jpg
ピックアップワイヤリングスイッチはワッシャーのツメがある方向が一般的なシリーズ配線、真ん中はタップシングルになり、最後のポジションはふたつのコイルを並列につないでハムキャンセルを得つつシングルサウンドを狙えるモードになっています。
   IMG_5149.jpg

色々とネックに起因する不具合に作業進捗を阻まれた難産仕事でしたが、無事に演奏出来る状態で納品出来ました。
欲を言えば…ちゃんとフレット交換して万全を期したいところですが、作成されたすぐのネックで弾いていないのにフレット交換というのはオーナー様としてもなかなか首を縦に振りにくい事も理解出来るので、フレット擦り合わせにて対応しました。
   IMG_5148.jpg
オーナー様の拘りが詰まったオリジナルギター、その実現の一端を担えたことを感謝しております。
今後の不具合や調整などお気軽にご相談いただけましたら幸いです。


お問い合わせは下記メールアドレスまでお気軽にどうぞ♪


Custom Instruments & Repair
Rehearsal Studio
Studio GREAM

mail to → info_gream@ybb.ne.jp
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