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機材の製作や修理作業内容など、ゆっくり適時更新中。
FENDER JAPAN ST54 TopGuitars Modを大改造
今回はFENDER JAPAN ST54ボディに兵庫県にあるTOP GUITARSで作られた竹ネック/メイプル指板を組み合わせたギターの改造です。
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お預かりした時点でピックアップも何もないこの状態でしたので元の音は判らないのですが…
竹ネックはその音の太さや速さが驚異的で、私の今のメインギターも竹ネックのストラトなのです。

ボディ側は導電塗料も何も塗られていませんが、ネックポケット部分にトラスロッド調整用と思われる切り欠きが追加されていますね。
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普段はコンパクトデジカメで撮影しているのですが、この時は使用できない状態で仕方なく私のスマホカメラで撮影したのですが、そのカメラもヒビが入って蜘蛛の巣が張ったような写真になってしまう始末。
何枚かお見苦しい写真が含まれてしまいますが、お許しください。

今回はスタンダードな3シングルからP90を2発乗せた状態に変更したいとの事でピックアップをお持ち込みいただきました。
ピックガードを交換しないとならないので、用意したピックガードは11点留めタイプのため…
8点留め用ボディではこの位置のネジを取り付ける木材がありません。
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内部の塗装を削り落とし、ネジ穴位置には木材を貼り付けてネジが効くようにして、導電塗料を塗っていきます。
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高さ調整範囲のため前後でザグリ深さを変えていますがピックアップキャビティもP90用にザグリも完了。
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このギターはトラスロッド調整をするために、都度ネックを取り外さないとならないのですが竹ネックはネジ穴が崩れやすいため出来れば頻繁にネックを外したくない…
という事でオーナー様と話をしまして追加でトラスロッドホイールを取り付ける加工を行う事になりました。
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ESPのロッドホイールとM5のトラスロッドナットを組み合わせて使用しますが、指板やボディ、場合によってはピックガードをも加工する必要があるのでなかなか大変な作業です。
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導電塗料も塗布し終わり、ピックアップも載りました。
LINDY FRALINのP90ピックアップを搭載しています。
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ピックガードの裏にはシールドテープを貼り、ノイズ対策。
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マスターボリューム&2TONEという配線になっています。

トラスロッドホイールを取り付けてネックを組むとこのような見た目になります。
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3mm程度のレンチをホイールの穴に挿し込んで回すことでネック反りの調整が出来ます。

ナットには象牙材が使用されていましたので、交換はせずに溝深さや外形などを微調整して磨きました。
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フレットエッジは若干引っ掛かりを感じる状態だったので、いつもの面取り加工を行って柔らかい握り心地に仕上げています。
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ピックアップカバーの色味に合わせてボリュームやセレクターノブも近い色合いで揃えてみました。
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TOP GUITARSの手掛けるギターは多くがP90のレスポールジュニアのようなトーンを感じますが、今回はそれに加えてStudio GREAMのノイズレスで低い弦高やピッチの良さが同居したギターになったかと思います。
組み込みの仕方で大きくサウンドが変わるからギターって面白いですね。


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MXR GT-ODにスイッチ増設
今回はMXR GT-ODの内部に設置されたスライドスイッチを外部コントロールできるようにスイッチ交換を行いました。
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外観はオーソドックスな3ノブODですね。
回路を見てみると…ざっくり言うとBOSS SD-1をベースにアウトプットバッファを除去したような感じ。
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この基板の上に小型のスライドスイッチが用意されていまして…
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抵抗を1本追加するかどうかで低音域の出方を調整するスイッチのようです。
これでいわゆるZW-44というザック ワイルドODとGT-ODを切り替え出来るようになります。
その抵抗部分以外は全く同じなんですね…
これだけの違いで別商品としてリリースするMXR恐るべし。

そんなこんなでスライドスイッチを外し、ミニトグルスイッチに交換。
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ケース表面までの高さが足りなかったので端子を延長して取り付けしています。
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ケース側にも対応した位置に穴あけをして、元々と同じように基板アッセンブリで取り外せるように作業をしました。
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極端にサウンドが変わる訳ではないけども、アンプをプッシュする時の微調整などで役立ちそうです。
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1台でGT-ODとZW-44を切り替えできるスイッチ、知らない人も多そうな隠しスイッチでしたね。



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COLORSOUND TONEBENDERにDCジャックを増設
今回はCOLORSOUNDのFUZZ TONEBENDERとSUPA TONEBENDERの2台をお持ち込みいただき、DCジャックを増設してアダプター駆動が出来るようにしていきます。

   DCジャック位置
どちらのエフェクターもこの写真のような位置にDCジャック穴を開けてほしいと指示を受けました。

それではFUZZの方から見ていきましょう。
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細かい傷は当然ありますが、とても綺麗なコンディションですね。
ガリなど動作不良も無く、安心して作業に取り掛かれます。
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裏蓋を開けてみると内側にはこれだけ(笑)とてもスッキリです。
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スイッチの配線はトゥルーバイパスになっていました。

指定位置にホールソーで開口してからジャックを取り付けます。
バッテリースナップの接続先変更と共に、リップルを取り除くためのパスコンと逆接防止ダイオードを追加しておきます。
これは基板に部品が乗っていない、または回路図に書いてなくてもDCジャックを用意するときは基本アイテムとして必ず搭載しています。
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ケースの肉厚が薄いので、面圧を分散させて曲がりを防止する意味でナイロンワッシャーを挟んでおきました。
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続いてはSUPA TONEBENDERです。
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やることは同じなのですが、開けてびっくり。
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中身が全然違うんですよね。
こちらは2回路あるスイッチを使っていても1回路しか使用していませんでした。
いわゆるつないだらバイパスでもハイ落ちするような昔ながらのワイヤリングです。
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オリジナルを尊重すべく今回はこの部分は触りませんでした。

DCジャックを取り付けて、配線変更。
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ケース側面の指定された位置にDCジャックを増設出来ました。

回路を調べると2台とも現在は一般的な方式であるセンターマイナス極性でしたので、他のエフェクターとのパラレル分岐でも供給出来るペダルでした。
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ジャック付近には極性や電圧を示すラベルを貼ってトラブルを予防します。
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貴重なペダルに加工を施すのはコレクター目線ではマイナスとなる事もありますが、このオーナー様は今回のような電池駆動のみの古いペダルを愛用される事が多く、DCジャックの取り付けは何度も相談をされています。
電源極性やケース内スペースで制約がある事もありますが、今まで出来ないと断った事はないのでDCジャック増設や形状変更などお考えの場合は気軽に問い合わせしていただきたいと思います。



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エフェクターボード作成(ありまっち)
今回は熊本では多くの人が知っているベーシスト、ありまっちさんからエフェクターボード作成依頼をいただきました。
色々と納期面で大変でしたが、何とか乗り越えて納品完了できました。

基本コンセプトはプロベーシスト「日野“JINO”賢二」さんのエフェクターボードのシグナルフローを踏襲という事で、ご本人のワイヤリングを判りやすく教えていただきました。
必要なペダルを揃え、自身が使いたいペダルもこの中に加えてワイヤリングしていきます。
   ボード配線図
これを実現するために電源やボードなど用意してくれとお任せされたので、必要な電流量やサイズを検討して用意しました。
エフェクターボードはPEDALTRAIN PT-CLP-SC Classic PRO
電源にはVITAL AUDIO POWER CARRIER VA-12
をチョイスして、今後の拡張性にも配慮しています。

配線にはソルダーレスケーブルを使い、組み立て後に引っ張ったり曲げたりしてストレスを与えても、接触不良が出ない事をケーブルテスターでチェックしてから組み込む念の入れようです。

まずは各エフェクターへ電源を供給して確実に立ち上がることを確認し、暫く通電しても発熱など問題ないと判断してから組み込みをします。
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ここで納期の問題が発生。
ペダルトレインのボードがどこにも在庫が無くて、日本国内の楽器販売店在庫をチェックして最短納期のところで発注していました。
話がそうなった詳しい経緯は存じませんが「JINOさん本人が九州ツアーでこのボードを使いたいと言うので間に合わせてくれないか?」と言われ…
使いたい納期にボードの入荷が間に合わないので、急遽ボードと同じサイズにコンパネを切って上記配線図のボードを作成する事にしました。
塗装コンパネはありまっちさんに持ち込みいただき、細かいサイズの調整などを行いペダルの配置や間隔を打ち合わせ。
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その打ち合わせがまとまったら全集中・全速で組み込みまして動作チェック。
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EBSのコンプレッサーは高さを上げて踏みやすくするために、エフェクター用のアルミケースをゲタにしてかさ上げしています。

そして配線図を見ると、ベースのインプットはボリュームペダルに、ボードの出力はラインセレクターLS-2のアウトプット端子となりとてもアクセスが悪いなと思いましたので入出力をまとめるジャンクションボックスを作成しています。
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LS-2のループBにはベースシンセSY300を接続する事もあるという事でジャンクションボックスに接続用の端子を引き出し。
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ジャンクションボックスから電源供給も出来るようにパワーサプライからの配線をつないであるので、外部接続機器にも配線がまとまった状態で接続できます。

ループBのリターン端子にプラグが接続されていない場合はセンドからの信号をスルーでリターンへ戻すようになっていますので、未接続でも音が出ないという状態にはなりません。
アンプのセンドリターンと同様の処理ですが、このジャンクションボックスではTRSのステレオ信号も扱えるように作っています。
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ケースのグラウンドはインプットジャックに接続して、他ジャックのグラウンド端子はループを避けるためにケースグラウンドからは分離させています。

ツアーに間に合わせるために急いで組んだ上記ボードで無事にツアーを乗り切っていただきました。

ツアー終了後にボードが戻ってきましたので、用意できているペダルトレインに再び組み直します。
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ボードサイズはコンパネと同じなのですが、配線類を裏側に逃がす事でスペースを作りましてスティング宮本さんのシグネチャードライブペダルである「究極」をEBSコンプレッサーとOC-3オクターバーの間位置に追加組み込みしました。

ペダルトレインはペダル設置面が傾斜しているのですが、それでも配置的にME-50Bのスイッチが踏みにくいと感じましたので高さを上げるためにスイッチの上に両面テープでスペーサーを接着。
(3Mの超強力両面テープを使用しているので、捻るような余程の力を加えないと剥がれないと思います)
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EBSコンプレッサーにはStudio GREAMオリジナルのフットスイッチカバーを装着し、踏みやすさを向上させています。

そして、ボードから「究極」だけ外して持って行くことがあるという事で、外した状態でもボードが使用できるように一工夫。
メスメスのアダプタージャックを用意してあり、ペダルを外したらケーブルをアダプターの両側に差し込みます。
(写真では途中までしかプラグを差し込んでいません)
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サプライケーブルの外側は+9Vが流れており、付近のエフェクターケースに誤って触れるとショートしてしまいますので、サプライケーブルも絶縁出来る差込口を用意してあります。
勿論、この位置に他のエフェクターをつないでも良いですね。
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エフェクターボードはプレイヤーごとに異なり2台として同じものがないので、毎度頭を悩ませます。
暗いステージでも設置や撤収がし易いような使い勝手と、演奏中に操作がし易い点は大事です。
しかしその上で勿論音質も犠牲にすることなくしっかり組んでいきたいと思います。

5/18(火)にJINO SOLO&Session@Bar CIB熊本でまた来熊される予定です。
(新型コロナウィルスの感染拡大状況によっては延期や中止の可能性もあります)
その時にまたこのボードは使用されるのでしょうか…
それは楽しみでもありますが、ノントラブルでありますようにとハラハラしてしまう自分がいます。



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Studio GREAM Artisan(Drive Pedal)をリリースします!
今回は久しぶりにリリースしました新しいドライブペダル Artisanです。
JCM900~JCM2000系のサウンドを目指して開発しましたが、サウンドコントロールの幅を広げたり、私の好きなLAスタジオミュージシャンらが出してそうなサウンドテイストが加味されたモデルになっています。
開発時に音決めしていくとどうしても製作者の好みがいつの間にか入ってしまいますね。

そんな開発中の話を常連のお客様にしたところ、音も値段も聞いていないのに「1台発注するから作っておいて」とありがたいファーストオーダーをいただきました。
これはやたらな物を作れないぞといつも以上に引き締まりました。
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ケース加工と塗装を行いますが、塗装は「TUBACCAのような雰囲気に紫を加えてほしい」という希望でしたのでこのような色味になりました。
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ウレタンクリアを吹くので仕上がり時はもっと色合いはハッキリしてきます。
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ノブはマーシャルスタイルにして完成しました。
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Artisanは職人という意味なのですが、本体のノブでも多彩なサウンドメイクが出来ますし、試された時は是非手元のギターボリュームによるシームレスなサウンド変化を体感していただきたいです。
クリーンからディストーションまで滑らかにボリュームコントロールだけで変化します。
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今までStudio GREAMのペダル内部基板は生基板をエッチングして穴あけして…と手作業で作成していたのですが、今回からはKicadを使って基板をデザインして業者へ発注しました。
ソルダーレジストや穴サイズなども含めてより精度が安定した基板になりますので、今後は基板エッチングは1台しか作らないような限られた場面でしか行わなくなりそうです。

そして通常カラーとして作成しようと考えていたのは実はこの色なのです。
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LEDはフットスイッチリングが光るようにしましたが、初期ロット限定になっちゃうかもしれません…
見た目は良いと思いますが、なかなかに作りにくかったのです。

色合いとしてはメタリックシルバー下地に黒の墨流しを基本として、遠目から薄ーくゴールドも吹いています。
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見る角度で色合いが変わるので、是非実物を見ていただきたいと思います。

裏面はちょっとハンマートーン風にしてみましたが、こういう丸の集合が気持ち悪いという人もいます(バーズアイメイプルの杢目とか)ので、次からはケース上面と同じ仕上げにしようかなと思っています。
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そんなこんなでもう一回り大きな裏蓋がありますね…
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こちらも開発中の試作段階で試していただいたところ、「音はこれで良いから2台が1つのケースに入っていると出かける時にこれ1台で済むと思う」と言われて完全に2台をパッケージした仕様を作りました。
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Artisan2とベタなネーミングですが、作成は非常に大変でした。
基板を2階建てにしたり、スイッチによる切り替えのため多数の配線本数…
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内部には依頼主様のお名前を記入した完全ワンオフモデルとなっていますが、ご依頼があればお時間をいただいて都度作成します。

最近自らのチャンネルを立ち上げ、機材レビュー動画を挙げているおけいはんさんにこのArtisanをご紹介いただきました。
   
手元ボリューム操作のサウンド変化はありませんが、本体のコントロールだけでもキャラクターが大きく変わる事はとても伝わるかと思います。
見られましたら、是非チャンネル登録と高評価をしていただけると私も嬉しいです。



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